
前回は、FXとは何か、
相場がどうして動くのかといった
「土台」となる考え方をお伝えしました。
今回からは、いよいよ実際の価格の動きを
“目で見て”確認できる「チャート」の世界に入っていきます。
チャートとは、
「相場の動きをグラフとして
見えるようにしたもの」です。
最初は少し複雑に感じるかもしれませんが、
チャートを読めるようになると、
トレードのタイミングや傾向が見えてきます。
ゆっくりで大丈夫ですので、
ひとつずつ一緒に覚えていきましょう!
1. チャートとは何か?
チャートとは、通貨の値段(レート)の動きを
「時間ごとの変化」としてグラフにしたものです。
イメージとしては、
「値段が上がったり下がったりしている様子を、
線や棒グラフで描いたもの」ですね。

チャートを使えば、
- いま価格は上がっているのか?
- 下がってきているのか?
- 動きが止まっているのか?
といったことが一目で分かるようになります。
最初は「グラフを眺めてみる」ことからでOKです。
動きに慣れてくると、自然と読めるようになります。
2. ローソク足の見方と意味
チャートにはいくつか種類がありますが、
FXで最も多く使われているのが
「ローソク足チャート」というものです。
ローソク足は、見た目が「ロウソク」に似ていて、
「ヒゲ」と「実体」からなっています。
また、ローソク足1本で
その時間内の4つの情報が表されます。
- 始まりの価格(始値)
- 終わりの価格(終値)
- 一番高かった価格(高値)
- 一番安かった価格(安値)

ローソク足の色分けは
利用するツールや設定によって変わります。
今回は、
- 上がったとき(陽線):緑色
- 下がったとき(陰線):赤色
で書いていきます。
この1本1本をつないでいくことで、
「価格の動きの流れ」が形として見えてきます。
実際にチャートを見るときは、
最初は「棒が上がったり下がったりしているな」
という感覚から始めてOKです。
チャートを見ながら、
時間とともに形が変わることを感じてみましょう。
3. 時間足(1分足~日足)による違い
ローソク足には、「この1本が何分間の動きか」
という時間の設定があります。
これを「時間足」と呼びます。
たとえば、
- 1分足 → 1本が1分の動き
- 5分足 → 1本が5分間の動き
- 1時間足 → 1本が1時間の動き
- 日足 → 1本が1日の動き


時間足を変えることで、
短い動きから長い動きまで、見え方が変わります。
たとえば…
- 1分足:細かい変化がよく見える(短期向け)
- 日足:全体の流れや傾向がわかりやすい(中長期向け)
ぜひいろいろな時間足で
チャートを眺めてみてください!
4. チャートの使い方と実例での確認
チャートはただ眺めるだけでなく、
「どこで買う?」「どこで売る?」の判断材料にもなります。
- 上がりそう?→ 買ってみる
- 下がりそう?→ 売ってみる
もちろん、実際には他の要素も考えますが、
まずは「流れを観察する」という意識が大切です。

では、ここまでの知識をもとに、
実際のチャートで確認してみましょう。
まずは、ローソク足の並び方や動きに注目します。
- ローソク足が連続して上昇している
- 高値・安値が切り上がっている
- 強い陽線が続いている
こんなときは「上昇トレンドの途中かも?」と
仮定して見ることができます。
逆に、陰線が連続して
高値・安値が切り下がっていれば、
「下降トレンド」と判断できます。

Q.上昇トレンド・下降トレンドって何?
A. 「トレンド」とは、価格がどちらに向かって進んでいるかという「流れ」のこと。
- 上昇トレンド…価格がだんだん上がっている流れ
- 下降トレンド…価格がだんだん下がっている流れ
次の章で詳しく解説します!
まずはチャートを開いて、
「今は上がってるかな?」「下がってるかな?」
と、観察してみましょう。
5. 上昇トレンドと下降トレンドの見分け方
チャートには、大きく分けて
3つのトレンド(流れ)があります。
- 上昇トレンド(価格がだんだん上がる)
- 下降トレンド(価格がだんだん下がる)
- レンジ相場(価格が横ばい)
現在、どのトレンドに乗っているかを見極めることが
トレードをする際の基本になります。
① トレンドの基本:高値・安値をチェックしよう
トレンドを見るときは、
「高値(もっとも高かった価格)」と
「安値(もっとも安かった価格)」の位置に注目します。
- 高値・安値が前回より上がっている → 上昇トレンド
- 高値・安値が前回より下がっている → 下降トレンド
高値・安値が
右肩上がり・右肩下がりになっているかどうかで
トレンドを判断できます。
② トレンドラインを引いてみよう
より分かりやすくするには、
「トレンドライン」を引いてみると良いです。
- 上昇トレンド:安値を結んだ線を右肩上がりに
- 下降トレンド:高値を結んだ線を右肩下がりに
安値同士を結んだ線を下値支持線(サポートライン)、高値同士を結んだ線を上値抵抗線(レジスタンスライン)と呼びます。


このように線を引くことで、
今の流れがどちらを向いているのか
一目で分かるようになります。
③ トレンドが続くか、終わるかを見極めるには?
トレンドはずっと続くわけではありません。
いつかは終わり、新しいトレンドに切り替わります。
そこで大切なのが、
「トレンドラインを超えたかどうか」です。
たとえば、上昇トレンド中に
トレンドラインを下回ってしまうと、
「トレンドが終わったかも?」と考えられます。

トレンドは永遠に続きません。「切り替わる瞬間」を見逃さない目を養いましょう
6. 初心者が注意すべきポイント
チャートはとても便利ですが、
読み方を間違えると混乱の原因にもなってしまいます。
初心者がよくやりがちなミスとしては…
- 細かすぎる時間足ばかり見てしまう
- 価格の一部だけを見て判断する
- 「なんとなく上がりそう」と感覚だけでエントリーする
こういったものがあります。

まずはチャートを「判断の材料」として、
冷静に使っていく姿勢が大切です。
チャートは焦ると読めなくなります。リラックスして観察することが大切です
7. まとめ
チャートは、FXの世界における「地図」のようなものです。
最初は複雑に見えても、ルールや見方を知れば
だんだんと理解できるようになります。
- チャートは「値動きを視覚化したもの」
- ローソク足で、価格の変化を1本に凝縮
- トレンドを見ることで方向がわかる
次回は、「基本的なチャートパターン」を一緒に学んでいきます。
一歩ずつ、自信を育てていきましょう!

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