FXを始めたばかりの方の多くが、
そんな不安を抱えているのではないでしょうか。
でも、安心してください。
価格の動きには「基本的なルール」や
「よくある傾向」があり、
それを知るだけでも、
FXはぐっとわかりやすくなります。
この《FX「価格の動き」を把握する》シリーズの第1回では、
まず「相場の基礎」をやさしく解説します。
一緒にゆっくり学んでいきましょう!
1. FXとは何か?

FX(エフエックス)とは、
「Foreign Exchange」の略で、
通貨を交換して利益を得る
投資のことを指します。
たとえば、「1ドル=150円」のときに
ドルを買って、あとで「1ドル=155円」に
なったときに売れば、5円分の利益が出ます。

このように、通貨の値段の変動を
うまくとらえることで、利益を出す仕組みです。
2. 通貨ペアと為替レートの仕組み
FXでは、「ドル円(USD/JPY)」や
「ユーロドル(EUR/USD)」のように、
2つの通貨をセットで取引します。
この組み合わせを「通貨ペア」と呼び、
常に「左側の通貨を、右側の通貨で買う」
または「売る」という取引になります。
たとえば「ドル円」を買うとは、
「日本円でアメリカドルを買う」ことです。

為替レートとは、通貨同士の交換比率のこと。
「1ドル=150円」のように表示されます。
このレートは市場の動きに応じて
常に動いています。
通貨ペアは2つの通貨の組み合わせ。値動きに合わせて、どちらを買い、どちらを売るかが重要です
3. 相場の変動要因とは
FXの価格(為替レート)は、
毎日、毎時間、絶えず変動しています。
では、何がその変動を引き起こしているのでしょうか?
それを知ることで、価格の動きに
「意味」を見出せるようになります。
大きく分けて、変動の要因は以下のようなものがあります。
① 経済指標の発表
各国の政府や中央銀行が発表する
「経済指標」は、市場にとって重要な情報です。
たとえば、
- 雇用統計(働いている人の数)
- GDP(国内の経済成長の指標)
- 消費者物価指数(インフレを測る数値)
こうしたデータによって、
「この国の経済は良いのか?悪いのか?」
という判断がされ、通貨が買われたり売られたりします。
経済指標は日々発表されます。
これらの情報は、
経済指標カレンダーを確認することでわかるので、
ぜひ確認してみてください!

② 金利政策と中央銀行の動き
金利が上がると、その通貨を持っていることで
「利息(スワップポイント)」が多くもらえるため、
その通貨が買われやすくなります。

反対に、金利が下がると魅力が減り、
売られやすくなります。
各国の中央銀行が行う
「政策金利の変更」や「金融緩和・引き締め」も
金利に影響を与えるので、
結果として相場に大きな影響を与えます。
③ 地政学リスクや突発的なニュース
戦争、災害、政権交代など、
予期せぬ出来事も価格を大きく動かします。
これらは「予測不可能」であるため、
市場も大きく反応しやすく、
価格が一気に乱高下することもあります。
突発的なニュースは予測できないため、ポジション管理がとても重要です

④ 投資家の心理や思惑
多くの人が「下がる」と思えば本当に下がり、
「上がる」と思えば上がる。
相場は「人の感情」で動く場面があるということも、
覚えておくとよいでしょう。
とくに初心者のうちは、ニュースに驚いて
感情で売買してしまいがちなので、
まずは冷静に仕組みを理解することが大切です。
4. 市場参加者とその特徴
FXの世界は非常に広く、
実にさまざまな立場の人たちが
毎日取引を行っています。
その「参加者の違い」を知ることで、
なぜ価格が上下するのか、
さらに詳しく見えてくるようになります。
① 銀行・金融機関

世界の大手銀行は、
為替取引の大きな担い手です。
資金力が非常に大きく、
時には相場を一方向に動かすほどの
インパクトのある取引をします。
彼らの目的は利益だけではなく、
顧客の大口注文を代行したり、
リスクヘッジのための売買をしたりもします。
② 輸出入企業

海外との取引がある企業は、
商品の代金を外貨で受け取ったり支払ったりします。
そのときに必要な通貨を売買することで、
自然とFX市場に参加することになります。
たとえば、日本の自動車会社がアメリカに車を売れば、
ドルを円に換える必要がありますよね。
これも、相場に影響を与えています。
【画像(企業が為替レートを確認して決済している様子のイラスト)】
③ ヘッジファンド・機関投資家

大口の資金を運用するファンドなども、
FX市場に参加しています。
彼らはテクニカル分析を駆使した高速取引や、
政治イベントに合わせたポジション調整を行います。
そのため、ニュースや経済指標が発表される直前後に
大きな動きを作ることがあり、注意が必要です。
④ 個人投資家(私たち)

私たちのような個人も、
FX口座を持てば市場に参加できます。
金額は小さくても、
世界中の個人が取引しているため、
その積み重ねが相場を動かす力になります。
初心者のうちは、
プロの大きな流れに逆らわず、
流れに乗ることを意識しましょう。
5. 為替市場が動く時間帯
FX市場は、月曜の朝から土曜の朝まで、
ほぼ24時間動き続けている市場です。
ですが、すべての時間が
同じように動いているわけではありません。
取引が活発になり、
価格が大きく動く「時間帯」が存在します。
① 東京時間(8時〜17時)

日本の銀行や機関投資家が活動する時間です。
値動きは比較的落ち着いていますが、
アジア通貨(円や豪ドルなど)がよく動きます。
② ロンドン時間(16時〜翌2時)

ヨーロッパの中心であるイギリスのロンドン市場です。
ここが開くと、一気に取引量が増えます。
ロンドンは世界一のFX取引拠点であり、
ここでの動きが世界の相場を決めることも多いです。
③ ニューヨーク時間(21時〜翌6時)

アメリカの市場が開くと、
再び取引が活発になります。
特に、21時〜23時ごろは開いたばかりかつ、ロンドンと重なり
「一日の中で最も動きやすい時間帯」といわれています。
このように、時間によって動き方が違うことを
知っておくと、トレード戦略も立てやすくなります。
6. FXの基本構造を理解することによる変化
これまでの内容を通して、
FXの仕組みを少しでも理解してもらえたと思います。
この「基本構造を理解すること」こそが、
FXの世界で自信を持つための第一歩です。
仕組みがわかると、冷静になれる
何となくでチャートを見ていると、
上がったり下がったりに振り回されて
「怖い」「不安」という感情が出てきます。
しかし、
この時間帯は人が多いから動きやすい
このニュースは価格に影響しそう
といった背景がわかってくると、
自然と落ち着いて判断できるようになります。
初心者こそ「学ぶ→試す→振り返る」を大切に

いきなり勝つことを目指すのではなく、
まずは「わかること」を積み重ねていきましょう。
今回、基本事項がわかったので、
この基本をもとにして実際にトレードで試し、
さらに学びを深めていくことができるはずです。
そして、振り返りを行うことで、
自然とトレードが「感覚」でできるようになります。
わかる→やってみる→振り返る。この繰り返しが、実力になります
7. まとめ
FXは難しいと思われがちですが、
基本をおさえれば、少しずつ理解できます。
まずは「通貨を売買して差額で利益を得る」
というシンプルな仕組みを理解し、
市場参加者や時間帯の特徴、
価格変動の要因などを
しっかり知っておきましょう。
一つ一つ学んで試していけば、
必ず成長することができるので、
私たちと共に少しずつ前へ進んでいきしょう!

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