本レポートでは ドル円(USD/JPY) と ビットコイン(BTC/USD) を中心に取り上げます。為替と暗号資産という異なるマーケットを同時に追うことで、資金の流れや投資家心理を多面的に把握し、来週に向けた展望を考えるためのヒントをチャートとファンダメンタルズの両面から整理していきます!

この記事を読むことで、相場の流れを短時間で把握し、トレード判断に直結する実践的なヒントを得られます。
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USD/JPY ドル円相場
USD/JPY (ドル円 相場) – 週足 –

チャート分析
ドル円は週足ベースで上昇トレンドを維持し、足もとでは160円台前半まで水準を切り上げている。
2024年高値圏から引かれる長期の下降トレンドラインをすでに上抜けた後、151〜152円台のサポート帯から反発し、上昇トレンドラインに沿って高値を更新する展開となっている。
上値は160円台前半〜162円近辺が強いレジスタンス帯。過去高値圏と心理的節目が重なるため、上抜けには相応の材料が必要となる。
一方、下値は158.5〜159.0円、次いで155円前後が押し目候補。155円を明確に割り込む場合は、上昇トレンドラインの維持に対する警戒感が強まりやすい。
全体としては、上方向のモメンタムが優勢ながら、160円台では利益確定売りと介入警戒が意識されやすく、上値追いには慎重さも残る局面だ。
USD/JPY (ドル円 相場) – 4h –

チャート分析
ドル円は4時間足ベースで上昇基調を維持しつつ、直近では160円台半ばで上値が重くなった後、160円前後まで急速に押し戻されている。
これまで159.6円台、160.3円台の水平レジスタンスを段階的に上抜け、押し目を作りながら高値を切り上げてきたが、160.5〜160.6円付近では買いの勢いが鈍化。足もとでは上ヒゲを伴う高値圏からの反落が入り、短期的には利確売りが優勢となっている。
上値は160.3〜160.4円が直近のレジサポ転換帯となり、ここを再び上回って定着できるかが反発継続の第一関門となる。さらに160.5〜160.6円を明確に上抜ければ、週足で意識される161円台方向への上値余地が広がりやすい。
一方で、下値は159.6円台が直近の重要サポート。今回の急落でも同水準近辺まで下押ししており、ここを維持できる限りは上昇トレンド内の調整と見る余地が残る。
ただし、159.6円を明確に割り込むと、159.3〜159.4円、さらに158.0〜158.2円のサポート帯まで調整が深まる可能性がある。全体としては上昇トレンド継続ながら、高値圏でのボラティリティ拡大と160円台定着の可否が今週の焦点となる。
上値の焦点
160.3〜160.4円:直近で上抜け後のレジサポ転換帯。ここを回復できれば、押し目完了から再び高値トライの流れが意識される。
160.5〜160.6円:直近高値圏。上値の重さが確認されたゾーンであり、実体ベースで上抜ければ161円方向への一段高シナリオが強まる。
161.0円前後:心理的節目。到達時には利益確定売りと介入警戒が強まりやすい水準。
下値の焦点
159.6〜159.7円:直近の押し目サポート。維持できれば高値圏での調整にとどまりやすい。
159.3〜159.4円:一段下の水平サポート。ここを割り込むと短期モメンタムの鈍化が鮮明になりやすい。
158.0〜158.2円:中期的な押し目候補。ここまでの調整で踏みとどまれば上昇シナリオは温存されるが、割り込む場合は157円台半ば方向への下押しリスクに警戒が必要。
ファンダメンタルズ
本日6月12日(金)時点で、ドル円の主役は「米金利高止まり」と「日銀利上げ観測」の綱引きに移っている。
米国では、4月FOMCで政策金利が3.50〜3.75%に据え置かれた。声明では中東情勢を含む不確実性に言及しつつ、インフレを2%目標へ戻す姿勢を維持しており、次回6月16〜17日のFOMCでも、利下げ再開よりも高金利維持の是非が焦点となる。
足もとでは米PPIがエネルギー主導で強含み、インフレ再加速への警戒が再び意識されている。雇用が大きく崩れていないなかで、FRBが早期にハト派転換する余地は限られ、米10年債利回りの高止まりはドル円の下支え要因となりやすい。
一方、日本側では、6月15〜16日の日銀会合が最大のイベントとなる。市場では政策金利を0.75%から1.00%へ引き上げるとの観測が強まっており、仮に利上げが実施されれば、円金利上昇を通じて円買い圧力が出やすい。
ただし、ドル円はすでに160円台に乗せており、日米金利差の絶対水準はなお大きい。日銀が利上げしても、その後の追加利上げペースが慎重と受け止められれば、円買いは一時的にとどまる可能性がある。
むしろ市場が注目するのは、植田総裁不在下での声明文、記者会見、国債買い入れ方針、そして追加利上げに関する示唆だ。タカ派色が強ければ159円割れ方向への調整圧力が強まり、慎重姿勢が目立てば160円台定着から再び上値を試す展開となりやすい。
現時点では、米国側は「利下げ先送り」、日本側は「利上げ接近」という構図にあり、方向感は一方向に傾きにくい。もっとも、160円台では介入警戒も強まりやすく、来週はFOMCと日銀会合を通過するまで、ヘッドライン主導でボラティリティが急拡大しやすい局面となる。
来週以降の注目イベント
6月15日(月)〜16日(火) 日銀金融政策決定会合
6月17日(水) 米小売売上高(5月)、FOMC政策金利・経済見通し・パウエル議長会見
6月18日(木) 米フィラデルフィア連銀製造業景況指数、新規失業保険申請件数
6月24日(水) 日銀「主な意見」、米新築住宅販売件数
6月25日(木) 米PCEデフレーター、米GDP確報値、米耐久財受注
6月26日(金) 米ミシガン大学消費者信頼感指数・確報、東京CPI
BTC/USD ビットコイン相場
BTC/USD (ビットコイン 相場) – 週足 –

チャート分析
BTC/USDは週足ベースで中期の上昇チャネルを下抜けた後、戻り局面を挟みながらも上値の重い展開が続いている。
足もとでは63K前後まで急落し、直近の戻り高値である82K台から大きく押し戻された。75〜80Kのサポート帯を明確に割り込んだことで、同ゾーンは今後の戻り売りレジスタンスとして意識されやすい。
上値はまず72〜76K、次いで78〜82Kが焦点となる。特に80K前後は過去のサポート帯と直近戻り高値が重なるため、ここを回復できない限り、中期的な下落バイアスは残りやすい。
一方、下値では60K前後が心理的節目であり、チャネル下限に近い防衛ラインとして意識される。ここを明確に割り込む場合は、56〜58K、さらに52K前後までの調整余地が広がる局面となる。
週足ベースでは、長期の上昇トレンドライン付近でいったん下げ止まっているものの、反発力は限定的。60K台を維持して自律反発に転じられるか、それとも60K割れから下落トレンドが一段と加速するかが当面の分岐点となりそうだ。
BTC/USD (ビットコイン 相場) – 4h-

チャート分析
BTC/USDは4時間足ベースで下落トレンドが継続している。
5月後半までは76〜78K台での推移が続いていたが、74K前後のサポートを割り込んだ後に売りが加速し、72K、70K、67K台の節目を相次いで下抜けた。
足もとでは60K前後でいったん下げ止まり、63K台まで自律反発しているものの、戻りの勢いは限定的。直近では61〜64Kの狭いレンジでの持ち合いとなっており、下落後の値固め局面に入っている。
上値は64.5〜65.5Kが最初の戻り売りゾーンとなる。ここは急落過程で一時的に下げ止まった価格帯であり、反発局面では売りが出やすい。
さらに上には67.5〜70.5Kの厚いレジスタンス帯が控えており、このゾーンを回復できない限り、4時間足ベースでは下落トレンド継続との見方が優勢となる。
一方で、下値は60.0〜59.0Kが重要サポート。直近安値圏であり、週足でも意識される長期トレンドラインに近い水準となるため、ここを守れるかどうかが短期反発継続の分岐点となる。
全体としては、急落後のショートカバーで下げ渋っているものの、上値の節目を明確に回復するまでは戻り売り優位。60K台前半での底固めが続くか、再び60K割れを試すかが今週の焦点となる。
上値の焦点
64.5〜65.5K:直近の戻り売りゾーン。ここを上抜けられれば、短期的な反発継続余地が広がる水準。
67.5〜70.5K:急落前の下げ止まり帯。戻り売りが集中しやすく、回復には強い買い材料が必要。
72.0〜73.0K:ブレイクダウン起点。ここを実体ベースで回復できれば、4時間足の下落トレンド一巡シグナルとなる。
74.0〜77.0K:上位のレジスタンス帯。中期的な地合い改善には、このゾーンの回復が必要となる。
下値の焦点
61.0〜60.0K:足もとのレンジ下限。維持できれば底固め継続、割り込めば再び売り圧力が強まりやすい。
60.0〜59.0K:直近安値圏かつ心理的節目。明確に割り込むと、下落トレンド再開が意識される。
57.0〜58.0K:長期トレンドラインが意識される次の防衛ライン。到達時には押し目買いとショートカバーが入りやすい。
55.0〜56.0K:下落拡大時の次の節目。ここを割り込む場合は、週足ベースでも調整色が一段と強まる。
ファンダメンタルズ
本日6月12日(金)時点で、BTCは63K前後で推移している。
今週の暗号資産市場は、マクロ面では米利下げ期待の後退、需給面ではETF資金流出とデリバティブのレバレッジ整理が重なり、上値の重い展開となった。
FRBは4月FOMCで政策金利を3.50〜3.75%に据え置き、次回6月16〜17日のFOMCでは政策金利とドットチャートが最大の焦点となる。
声明では、雇用とインフレの両面を見極めながら政策判断を行う姿勢が示されており、早期利下げよりも「高金利環境の長期化」が意識されやすい。
BTCにとっては、米金利の高止まりが無利息資産への逆風となる一方、ドルが急伸しない限りは60K前後で押し目需要が入りやすい構図も残る。
需給面では、米スポットBTC ETFからの資金流出が継続している点が重い。Farsideの集計では、6月10日も米スポットBTC ETF全体で1億4850万ドルの純流出となっており、短期筋のリスク圧縮が続いている。
さらに、先週の急落局面では暗号資産デリバティブ市場で2日間合計約30億ドル規模の清算が発生し、建玉も縮小。強制ロスカットによる下落加速はいったん一巡したものの、反発局面で新規のロングが積み上がる勢いはまだ限定的だ。
市場心理も弱い。AI関連株や大型IPO期待など、より明確な成長テーマへ投機資金が移り、BTCの相対的な魅力が低下しているとの見方が出ている。
結果として、BTCは中長期のストア・オブ・バリュー需要を残しつつも、短期では「ETF流出、レバレッジ縮小、米金利高止まり」の三重苦が上値を抑えている。
当面は60K台を維持できるかが最大の焦点となる。60Kを守ればショートカバー主導で65K〜70K方向への戻り余地が残る一方、明確に割り込む場合は、投資家心理の悪化を伴って50K台後半まで下値目線が広がりやすい。
VIX 恐怖指数
VIX (恐怖指数 相場) – 日足 –
値が高い → 投資家がリスクを強く警戒している状態。
値が低い → 市場が安定、投資家が安心している状態。
※チャート上に目安のラインを引いてあります。

VIX指数は、一時的に20を上回る場面があったものの、足もとでは19台半ばまで低下し、「やや不安定」ゾーンの下限付近で推移している。
6月初旬には16前後から22台まで急伸し、株式市場のヘッジ需要が一時的に高まったが、30を超える「不安定・警戒状態」には届かず、パニック的なリスク回避には発展していない。
直近では20ラインを挟んだ攻防となっており、20を明確に下回って推移できれば、再び15〜18台の安定圏回帰が意識されやすい。
一方で、20台を維持して再上昇する場合は、22〜24台、さらに25〜27台への上振れ余地が残る。特に30に接近する局面では、株式・暗号資産を含むリスク資産全体の調整圧力が強まりやすい。
現状は、警戒感を残しつつも過度な恐怖には至っていない状態。リスク資産にとっては「やや神経質ながら、まだ崩れていない」ボラティリティ環境といえる。
US10Y 米10年債利回り相場
US10Y ( 米10年債利回り相場) – 日足 –

通常、米国債利回りはドル相場と連動しやすい傾向があります。
米10年債利回りは、日足ベースで上昇トレンドを維持しつつ、足もとでは4.47%前後まで押し戻されている。
5月後半に4.60%台後半まで急伸した後はいったん上値が重くなり、6月入り後は4.45〜4.58%付近で振れ幅の大きいレンジ形成となっている。
直近では4.55%台から反落し、上昇トレンドライン付近で下げ止まるかどうかが焦点。4.45%前後を維持できれば、金利上昇トレンドは保たれ、再び4.50%台半ば〜4.60%方向への戻りを試す余地が残る。
一方で、4.45%を終値ベースで明確に割り込む場合は、短期的な上昇モメンタムが鈍化し、4.35〜4.40%方向への調整が意識されやすい。
上方向は4.50%、4.58〜4.60%、4.65%台後半が段階的なレジスタンス。特に4.60%台を再び回復すれば、ドル高圧力が強まりやすく、ドル円の下支え材料となる。
ベースシナリオは4.45〜4.60%レンジ内での高止まり。FOMCを前に利下げ時期やインフレ見通しを巡る思惑が交錯し、金利は高水準で方向感を探る展開が続きそうだ。
まとめ

I 全体まとめ
USD/JPY ドル円
ドル円は週足・4時間足ともに上昇基調を維持し、160円台前半で高止まりしている。
上値は160.5〜161円台が焦点となり、ここを明確に上抜ければ一段高余地が広がる一方、介入警戒や利益確定売りも出やすい水準。下値は159.6円、次いで158円台前半がサポート候補となる。
BTC/USD ビットコイン
ビットコインは週足で中期上昇チャネルを下抜け、4時間足でも下落トレンドが継続。足もとは60K前後でいったん下げ止まり、63K台まで自律反発している。
上値は64.5〜65.5K、67.5〜70.5Kが戻り売りゾーン。下値は60〜59Kが重要サポートで、割り込む場合は50K台後半への調整リスクが強まる。
その他(VIX/金利)
米10年債利回りは4.45〜4.60%レンジで高止まりしており、ドル円の下支え要因となっている。4.45%を維持できるかが短期トレンドの分岐点。
VIXは一時20台に乗せた後、19台半ばまで低下。警戒感は残るものの、パニック的なリスク回避には至っておらず、リスク資産は神経質ながらも崩壊的な地合いではない。
↓下にミニ用語辞典を用意しました!ご参考までに!!
それではまた来週!
ミニ用語辞典
- FOMC:米国の中央銀行会合。政策金利(お金の値段)を決める場。
- CPI:消費者物価指数。物価の上がり下がり=インフレ度合いを示す指標。
- 米雇用統計(NFP):米国の働く人の増減などを発表。景気の“体温計”。
- 利下げ観測:市場が「金利を下げそう」と見込むこと。金利が下がるとドルは弱くなりやすい。
- 政策金利:中央銀行が決める基準金利。世の中の金利の“起点”。
- bp(ベーシスポイント):金利の最小単位。1bp=0.01%(25bp=0.25%)。
- 米債利回り:米国債の利回り。将来の金利見通しの“合成値”で、ドルの強弱に影響。
- 声明:FOMC後に出る公式文。景気やインフレへの見方が端的に書かれる。
- フォワードガイダンス:中央銀行が「今後はこう動くかも」と事前にヒントを出すこと。
- レートパス:これからの政策金利がどう推移しそうかという道筋。
- ETF(現物ETF):株のように売買できる投資信託。現物ETFは実物のビットコインを裏で保有。
- ETFフロー:ETFに入った/出たお金の流れ(流入=買い超、流出=売り超の目安)。
- デジタル資産ファンド:暗号資産に投資するファンド全般。週次の資金の出入りが参考材料。
- 流入/流出:資金が入る/出ること。価格の追い風/向かい風になりやすい。
- レンジ(保ち合い):価格が上下に挟まれて往復する状態。
- レジスタンス(抵抗帯):上がりにくい天井ゾーン。売りが出やすい価格帯。
- サポート(支持帯):下がりにくい床ゾーン。買いが出やすい価格帯。
- 押し目:上昇トレンド中の一時的な下げ。買い直しポイントになりやすい。
- 上目線/下目線:相場の基本想定。上目線=上がりやすい想定/下目線=下がりやすい想定。
- 逆張り:レンジの端(高値・安値)で反対方向に仕掛ける手法。
- ボラティリティ:価格の振れ幅の大きさ。大きいほど短時間で値が動く。
- VIX(恐怖指数):米株のボラティリティ期待を示す指数。高い=リスク回避、低い=安定しやすい。
- US10Y:米10年国債利回りの略称。
- モメンタム:上げ/下げの勢い。強いほどトレンド継続が意識されやすい。
- 流動性:売買が成立しやすい度合い。流動性狩り(ストップ狩り)=ストップ注文が溜まる価格帯を一時的に突く動き。

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