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これまでの記事で、
チャートの見方やトレンドの流れを学んできました。

「なんとなく形が見えてきたかも」と思えてきたら、
次に覚えたいのが“チャートパターン”です。

チャートには、よく出てくる形=パターンがあります。
そしてその形を見つけることで、
「このあとどう動くか」のヒントになることも多いんです。

今回は、初心者の方でも覚えやすい
基本的で実戦的なチャートパターンを一気にご紹介します。

まずは「見たことあるかも」という感覚から、
一緒に育てていきましょう!


目次

1. チャートパターンとは?

チャートパターンとは、
価格の動きの中に繰り返し現れる“形”のことです。

それぞれの形には「このあとこう動きやすい」という
投資家たちの共通認識(心理)が込められているため、
多くの人が意識するポイントになります。

「形を見て“なんとなく次が読める”ようになる」
それがチャートパターンの魅力です。

チャートパターンは“形のクセ”を見抜いて、価格の動き方を予想するヒントになります


2. よく出てくるチャートパターンをまとめて覚えよう

ここでは、初心者がまず覚えておきたい
基本的かつよく使われるパターンを、
継続型・転換型に分けて一気に紹介していきます。

Q. チャートを見る際に利用される補助線(ライン)とは?
チャート上に分析しやすくするために補助線(ライン)を引くことがあります。よく使うラインを次の表にまとめました。

ライン名説明主な使い方・特徴どうやって引くか
トレンドライン高値同士または安値同士を結んで引く斜めの線価格が上がっているのか、下がっているのかを視覚的に判断できる上昇中なら安値と安値を、下降中なら高値と高値を斜めに結ぶ
チャネルライントレンドラインと平行に引くもう1本の線値動きの幅(上下の範囲)をとらえて、反発しやすい場所が見えてくる先に引いたトレンドラインと平行になるように、反対側(高値 or 安値)を通るように線を引く
水平ライン(サポート/レジスタンス)同じ価格で何度も止まった場所に引く横線「ここで止まりやすい」という価格帯を見つけやすくなるチャートの中で何度も跳ね返っている価格に横線を引く
ネックラインM型/W型などのチャートパターンの真ん中に引く線パターンが成立するかどうかを見極める基準になる山と山の間、谷と谷の間を横に結ぶ

トレンド継続パターン(流れがそのまま続く)

① フラッグ

  • 下降フラッグ
  • 上昇フラッグ

急激な上昇や下降のあと、
少し戻すような動きがあり、
再び元の方向へ進むパターンです。

トレンド中に出やすいひと休みのサインで、
流れが続く合図です。

ただし、一度チャネルラインを超えると、その方向に強いトレンドが発生することが多いです。


② ペナント

  • 下降ペナント
  • 上昇ペナント

上昇(下降)トレンド中に、
一時的に価格の変化が小さくなるパターンです。

値動きがだんだん狭くなり、三角形のようにまとまってから再び下降(上昇)トレンドを作る場合が多いです。


③ アセンディングトライアングル(上昇三角形)ディセンディングトライアングル(下降三角形)

  • アセンディングトライアングル
  • ディセンディングトライアングル

上値もしくは下値が一定で、反対側が切り上がっていく三角形を作ります。
下抜け(上抜け)すると一気に動くこともあります。

チャネルラインを割った瞬間に一気に動くことがあるので、動き出しには注意が必要です。

④ レクタングル(ボックス型)

  • 上昇ボックス
  • 下降ボックス

価格が一定の範囲で横ばいに動く「持ち合い」です。

ブレイクした方向に大きく動くことがあります。


トレンド転換パターン(流れが反転しやすい)


① ダブルトップ/ダブルボトム

  • ダブルトップ:M型 → 下がるサイン
  • ダブルボトム:W型 → 上がるサイン

「同じ場所で跳ね返された」ことで、限界を感じる投資家が多くなり、トレンドが反転することが多いです。


② トリプルトップ/トリプルボトム

  • ダブルトップ:M型 → 下がるサイン
  • ダブルボトム:W型 → 上がるサイン

ダブルトップ/ダブルボトムと同様、
トレンドが反転する形です。

ダブルトップ/ダブルボトム以上にトレンド転換の可能性が高いと言われています。


③ ヘッド&ショルダートップ(三尊)/ヘッド&ショルダーボトム(逆三尊)

  • ヘッド&ショルダートップ:左肩→頭→右肩の山が3つ
  • ヘッド&ショルダーボトム:谷が3つで反転のサイン

それぞれ、二つのショルダーができたときの低い(高い)値段を結んだラインを超えると、そちらの方向へと強いトレンドが起こる可能性が高くなります。


④ソーサートップ/ ソーサーボトム

  • ソーサートップ:
  • ソーサーボトム:

なだらかな山型、おわん型をしています。

しばらくは小刻みに上下していますが、一度ネックラインを超えると一気に下降、上昇する傾向にあります。


⑤ スパイクトップ/スパイクボトム(V字反転)

一気に上がって、一気に下がる(またはその逆)
という急激な転換の動きです。

  • スパイクトップ:
  • スパイクボトム:

サプライズ系の指標やニュースで発生することが多いです。

価格が急落(急上昇)したあと、ネックラインを抜けたタイミングでそのままトレンドに乗る可能性があります。


3. チャートパターンを覚えるコツ

チャートパターンにはたくさんの種類があり、
「全部覚えないといけないのかな…」と
不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。

でも、大丈夫です。
最初から完璧に覚える必要はありません。

ここでは、初心者でもムリなく
パターンに慣れていくためのコツをご紹介します。


✅ コツ①:そっくりじゃなくても「似ている」でOK

チャートパターンは、教科書に載っているような
きれいな形で現れるとは限りません。

むしろ、ちょっと歪んでいたり、未完成だったりする方が自然です。

「なんとなくこの形に似てるかも?」
そう感じたら、それでOKです。

“そっくり”ではなく、“なんとなく似てる”を見つける力を育てましょう


✅ コツ②:ラインを引いて観察してみる

パターンを見つけやすくするには、
チャート上にラインを自分で引くのが効果的です。

  • 高値と高値を結ぶ
  • 安値と安値を結ぶ
  • 横に線を引いて「山・谷」の高さを見る

これだけで、形がグッと見えてきます。


✅ コツ③:過去のチャートで練習する

リアルタイムの動きを見ていると、
慌てたり焦ってしまいやすいものです。

最初は「過去チャート」で練習するのがおすすめです。

  • パターンを見つけたらスクショを撮る
  • ノートに手書きで描いてみる
  • 解説記事と並べて見比べる

地道な練習こそが、チャートパターン習得への近道です


✅ コツ④:時間足を変えて見てみる

ある時間足ではパターンが見えにくくても、
1分足→5分足 → 15分足 → 1時間足と切り替えることで
見つかりやすくなることがあります。

時間足を変えることで、
「大きな形」や「細かい形」が見えてくるのです。


✅ コツ⑤:まずは“好きな形”を1つ覚える

一度にすべて覚えようとせず、
「この形は覚えやすい」「よく見るかも」という
お気に入りのパターンから始めましょう。

たとえば…

  • 「Wの形って見つけやすい!」→ ダブルボトム
  • 「三角ってなんか分かりやすい」→ ペナント

など、自分の中で印象に残ったものを中心に練習すると
ストレスなく知識が定着していきます。


以上が、チャートパターンを無理なく覚えるためのコツです。
「見たことある」→「見つけられる」→「使える」へと、
少しずつステップアップしていきましょう!

まとめ

チャートパターンは、
「このあとどう動きやすいか」のヒントをくれる
とても便利な視覚的ツールです。

最初は形を覚えるのが大変かもしれませんが、
毎日チャートを見ていくことで、
少しずつ自然と見えてくるようになります。

  • トレンド継続型と転換型の違いを知る
  • よくある形に慣れる
  • 見つけたら記録して復習する

次回は、「テクニカル指標」というものを使って
チャートをさらに深く読む方法をご紹介します。

パターンの世界を楽しみながら、
あなたの「チャート観察力」を育てていきましょう!

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