本レポートでは ドル円(USD/JPY) と ビットコイン(BTC/USD) を中心に取り上げます。為替と暗号資産という異なるマーケットを同時に追うことで、資金の流れや投資家心理を多面的に把握し、来週に向けた展望を考えるためのヒントをチャートとファンダメンタルズの両面から整理していきます!

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USD/JPY ドル円相場
USD/JPY (ドル円 相場) – 週足 –

チャート分析
ドル円は週足ベースで上昇トレンドを維持し、足もとは163円台後半まで上値を伸ばしている。
過去高値帯だった161〜162円台を明確に上抜け、現在は164円近辺の心理的節目を試す局面に入った。
下値は161〜162円台が第一の押し目候補で、その下は159.2〜159.6円の旧レジスタンス帯がサポートとして意識される。
164円台へ定着できれば上昇継続が優勢となる一方、161円割れでは高値圏からの調整に警戒が必要だ。
USD/JPY (ドル円 相場) – 4h –

チャート分析
ドル円は162.5〜162.7円の持ち合い上限を上抜けた後、上昇が加速し、足もとは163円台後半まで上値を伸ばしている。
4時間足では、161.0〜162.6円を中心としたレンジを上放れ、直近高値を連続して更新する強い上昇トレンドが継続している。特に163.0〜163.2円の旧レジスタンス帯を突破して以降は押しが浅く、短期モメンタムは買い優勢だ。
一方、163.8〜164.0円は心理的節目とチャート上の供給帯が重なるため、目先は利益確定売りが出やすい。急騰後で値幅も拡大しており、この水準で上ヒゲや陰線が増える場合は、いったん163円前半まで調整する可能性がある。
ただし、163.0〜163.2円を維持する限り、下落は上昇トレンド内の押し目とみられやすい。ここを割り込んでも162.7〜162.8円、さらに162.5〜162.6円が次のサポート候補となる。
全体としては上昇トレンドが鮮明で、164円突破を試す局面にある。もっとも、高値圏での追随買いは値幅調整を伴いやすく、163円台前半での値固めを経ずに上昇した場合は、短期的な反落リスクにも注意したい。
上値の焦点
163.8〜164.0円:足もとの高値帯かつ心理的節目。実体ベースで上抜けて定着できれば、164円台前半から半ばへの上昇余地が広がる一方、上ヒゲが続けば短期的な達成感が意識されやすい。
163.2〜163.4円:直近上昇の通過帯。押し目形成後に再び上抜けるなら上昇再開のサインとなるが、同水準を下回る時間が長引けば勢いの鈍化を示唆。
下値の焦点
163.0〜163.2円:直近のブレイクポイント。レジサポ転換が成立すれば買い優勢を維持しやすいが、明確に割り込むと短期調整が進みやすい。
162.7〜162.8円:直前の上値抵抗帯。押し目買いが入りやすい一方、割れた場合はブレイク失敗の警戒が強まる。
162.5〜162.6円:レンジ上限だった重要サポート。ここを維持できれば上昇シナリオは温存されるが、割り込む場合は161.9〜162.0円方向への戻り試しが視野に入る。
161.9〜162.0円:中期的な押し目候補。明確に下抜けると、4時間足の上昇モメンタムは大きく後退し、161円台前半までの調整余地が意識される。
ファンダメンタルズ
米国では、6月FOMCで政策金利が3.50〜3.75%に据え置かれた。声明は、不確実性の高い環境下でも景気が堅調に拡大していると評価する一方、インフレ率は依然として目標を上回るとの認識を維持しており、利下げを急がない姿勢が続いている。
直近のPCE物価指数は5月時点で前年比4.1%まで上昇しており、物価圧力の再加速が米金利の高止まりを支える構図となっている。
7月28〜29日のFOMCでは政策判断に加え、声明文とパウエル議長会見が追加利下げの時期をどの程度示唆するかが焦点。タカ派姿勢が維持されればドル高基調を支えやすい一方、景気下振れへの警戒が強まれば米金利低下を通じてドル円の調整要因となりそうだ。
日本では、日銀が6月会合で政策金利を1.0%へ引き上げた後、次回会合を7月30〜31日に開催する。
足もとの全国CPIは6月に前年比1.7%まで鈍化しており、物価面だけを見れば追加利上げを急ぐ環境ではない。一方、円安が輸入物価を通じて基調的なインフレを押し上げるリスクは残り、展望レポートの物価見通しと植田総裁の円安に対する評価が重要となる。
現在のドル円は163円台後半まで上昇しており、日米政策金利差と米金利の高止まりが引き続きドル買い・円売りの中心材料となっている。
ただし、164円近辺では政府・日銀によるけん制発言や為替介入への警戒が強まりやすい。FOMCと日銀会合が連続する来週は、政策金利そのものよりも、今後の政策運営を巡るメッセージの変化によって値幅が急拡大する可能性がある。
ベースシナリオは、FRBが慎重な政策姿勢を維持し、日銀も追加利上げを見送る場合の高値圏維持。
一方、FRBが利下げ再開に前向きな姿勢を示す、または日銀が追加利上げを強く示唆する場合は、積み上がった円売りポジションの巻き戻しを伴い、ドル円が短期間で調整するリスクに注意したい。
来週以降の注目イベント
7月28日(火)〜29日(水) 米FOMC
7月30日(木) 米4〜6月期GDP速報、米6月PCE物価指数
7月30日(木)〜31日(金) 日銀金融政策決定会合
7月31日(金) 東京都区部CPI、日銀展望レポート・植田総裁会見
8月7日(金) 米雇用統計(7月)
BTC/USD ビットコイン相場
BTC/USD (ビットコイン 相場) – 週足 –

チャート分析
週足では、昨年高値圏となる118K〜126Kの供給帯を起点に下落基調が続き、足もとは65K前後での持ち合いとなっている。
直近は74K付近の戻り高値から再び売りが強まり、一時は58K近辺まで下押しした。その後は長期の上昇トレンドライン付近から反発しているものの、戻りは限定的で、依然として高値・安値を切り下げる構造が続いている。
上値は65K〜67Kが目先の戻り売りゾーンとなり、その上には72K〜74Kの直近高値帯が控える。これらの水準を明確に回復できない限り、中期的には下方向バイアスが残りやすい。
下値では、58K〜60Kが第一の防衛ラインであり、長期上昇トレンドラインも同ゾーンを通過している。ここを週足終値で割り込むと、44K〜56Kの広い需要帯まで調整余地が拡大する可能性がある。
週足ベースでは長期上昇トレンドを維持しているものの、現状はその下限を試す重要局面にある。65K〜67Kを回復して反発基調へ移行できるか、それとも58K割れから中期調整が一段と深まるかが当面の分岐点となりそうだ。
BTC/USD (ビットコイン 相場) – 4h-

チャート分析
今週のBTC/USDは、66.8K近辺まで上昇した後に売りが強まり、足もとは64.9K前後まで反落している。
4時間足では、64.5〜65.5Kを中心としたレンジ上限を一時上抜けたものの、66.4〜66.8Kの供給帯で上値を抑えられ、ブレイクの勢いは継続しなかった。
直近は65.5Kを割り込み、64.5〜64.7Kのサポート帯を試す展開となっている。ここは直前の持ち合い上限と複数回反発した水平線が重なるため、短期的な押し目候補として意識されやすい。
一方で、64.5Kを明確に下抜けると、63.8〜64.0Kの次のサポートまで調整余地が広がる。さらに同水準も維持できなければ、62.5〜63.0K付近まで下押しが進む可能性がある。
中期的には58K台からの反発基調を維持しているものの、66K台後半で上値を抑えられたことで、短期モメンタムは鈍化している。
現状では「64.5Kを守れるか」が焦点で、維持できれば65.5K回復から66.4〜66.8Kへの再上昇、割り込めば63.8K以下へのレンジ回帰を警戒する展開となりやすい。
上値の焦点
65.4〜65.6K:直近で割り込んだブレイク水準。早期に回復できれば上昇再開の余地が残る一方、戻りを抑えられる場合はレジスタンス転換を示唆。
66.0〜66.3K:直近の戻り売りゾーン。ここを上抜けると66K台後半への再トライが意識されやすい。
66.4〜66.8K:直近高値帯かつ供給帯。明確に突破・定着できれば、短期上昇トレンドの再加速につながる水準。
下値の焦点
64.5〜64.7K:足もとの主要サポート。維持できればレンジ上限のレジサポ転換が成立しやすい。
63.8〜64.0K:一段下の水平サポート。ここで下げ止まれば高値圏調整にとどまるが、割り込むと戻り売り優勢が鮮明に。
62.5〜63.0K:直近の押し目安値帯。明確に下抜けると、61K台後半方向への調整余地が広がる。
58.0〜59.5K:中期的な需要帯。急落時の最終防衛ラインであり、ここを割り込む場合は週足ベースの上昇シナリオにも修正が必要となる。
ファンダメンタルズ
今週のBTCは、米インフレ鈍化を受けた利下げ観測と、現物ETFへの資金回帰を背景に、一時66K台まで反発した。ただし、上値では利益確定売りが優勢となり、足もとは65K前後へ押し戻されている。
マクロ面では、6月FOMCで政策金利が3.50〜3.75%に据え置かれた。FRBは景気拡大を維持しつつ、インフレが目標を上回るとの認識を崩しておらず、7月28〜29日のFOMCでも早期利下げを明確に示すかが最大の焦点となる。
ETF市場では、米国上場の現物ビットコインETFに6営業日連続で資金が流入し、直近では約2億ドルの純流入を記録。短期的な需給改善を示す一方、5〜6月の累計流出額は約69億ドルに達しており、足もとの流入だけで中期的な資金流出基調が反転したとは判断しにくい。
市場心理は、58K近辺からの反発によって改善しているものの、66K台では戻り売りが残る。レバレッジを伴う全面的なリスクオンというより、売られ過ぎ修正とETF需要の回復が重なった自律反発の色合いが強い。
規制面では、SECが暗号資産への証券法適用に関する分類を明確化しており、制度面の不透明感は徐々に後退している。ただし、規制整備への期待だけで新規需要が持続する局面ではなく、今後もETFフローと米金利の方向性が価格形成の中心となる。
当面は、FOMCがハト派寄りとなりETF流入が継続すれば反発余地が広がる一方、金利高止まりの長期化や資金流出再開では、58〜60Kの中期サポートを再び試すリスクに注意したい。
VIX 恐怖指数
VIX (恐怖指数 相場) – 日足 –
値が高い → 投資家がリスクを強く警戒している状態。
値が低い → 市場が安定、投資家が安心している状態。
※チャート上に目安のラインを引いてあります。

VIX指数は18.7前後まで上昇しているものの、警戒水準とされる20を下回っており、現時点では安定圏を維持している。
直近は15〜16台から切り返しており、市場の警戒感はやや強まっているが、20を明確に上抜けない限り、リスク回避局面への移行とは判断しにくい。
US10Y 米10年債利回り相場
US10Y ( 米10年債利回り相場) – 日足 –

通常、米国債利回りはドル相場と連動しやすい傾向があります。
米10年債利回りは4.70%前後まで上昇し、日足ベースでは高値・安値を切り上げる上昇トレンドが継続している。
直近は4.55〜4.60%の戻り高値帯を上抜け、昨年以降の高値圏を更新。短期の上昇トレンドラインも維持されており、金利上昇モメンタムは依然として強い。
上方向は4.70%が目先の節目で、明確に上抜けて定着すれば4.75〜4.80%方向への一段高が意識されやすい。
一方、下値は4.55〜4.60%が第一のサポート候補。その下では4.45〜4.50%付近を通る上昇トレンドラインが意識される。
ベースシナリオは高値圏での上昇継続。4.55%を維持する限り金利高・ドル高圧力が残りやすいが、4.45%を割り込む場合は4.35〜4.40%方向への調整に注意したい。
まとめ

I 全体まとめ
USD/JPY ドル円
ドル円は週足・4時間足ともに上昇トレンドを維持し、足もとは163円台後半まで上値を拡大。
163.8〜164.0円が目先のレジスタンスで、上抜ければ164円台半ば方向が視野に入る。下値は163.0〜163.2円、次いで162.5〜162.6円が押し目候補で、同水準を維持する限り高値追いの流れが続きやすい。
BTC/USD ビットコイン
ビットコインは58K近辺から反発したものの、66.4〜66.8Kの供給帯で上値を抑えられ、足もとは65K前後まで反落。
64.5〜64.7Kが短期サポートで、維持できれば65.5K回復から66K台後半への再上昇余地が残る。一方、割り込む場合は63.8〜64.0K、さらに62K台への調整に警戒が必要。
その他(VIX/金利)
米10年債利回りは4.70%前後まで上昇し、高値・安値を切り上げる強い上昇基調が継続。4.55〜4.60%を維持する限り、ドル高圧力は残りやすい。
VIXは18.7前後まで上昇したものの、警戒水準の20を下回っており、現時点では市場心理は安定圏。リスク警戒はやや強まっているが、全面的なリスク回避には至っていない。
↓下にミニ用語辞典を用意しました!ご参考までに!!
それではまた来週!
ミニ用語辞典
- FOMC:米国の中央銀行会合。政策金利(お金の値段)を決める場。
- CPI:消費者物価指数。物価の上がり下がり=インフレ度合いを示す指標。
- 米雇用統計(NFP):米国の働く人の増減などを発表。景気の“体温計”。
- 利下げ観測:市場が「金利を下げそう」と見込むこと。金利が下がるとドルは弱くなりやすい。
- 政策金利:中央銀行が決める基準金利。世の中の金利の“起点”。
- bp(ベーシスポイント):金利の最小単位。1bp=0.01%(25bp=0.25%)。
- 米債利回り:米国債の利回り。将来の金利見通しの“合成値”で、ドルの強弱に影響。
- 声明:FOMC後に出る公式文。景気やインフレへの見方が端的に書かれる。
- フォワードガイダンス:中央銀行が「今後はこう動くかも」と事前にヒントを出すこと。
- レートパス:これからの政策金利がどう推移しそうかという道筋。
- ETF(現物ETF):株のように売買できる投資信託。現物ETFは実物のビットコインを裏で保有。
- ETFフロー:ETFに入った/出たお金の流れ(流入=買い超、流出=売り超の目安)。
- デジタル資産ファンド:暗号資産に投資するファンド全般。週次の資金の出入りが参考材料。
- 流入/流出:資金が入る/出ること。価格の追い風/向かい風になりやすい。
- レンジ(保ち合い):価格が上下に挟まれて往復する状態。
- レジスタンス(抵抗帯):上がりにくい天井ゾーン。売りが出やすい価格帯。
- サポート(支持帯):下がりにくい床ゾーン。買いが出やすい価格帯。
- 押し目:上昇トレンド中の一時的な下げ。買い直しポイントになりやすい。
- 上目線/下目線:相場の基本想定。上目線=上がりやすい想定/下目線=下がりやすい想定。
- 逆張り:レンジの端(高値・安値)で反対方向に仕掛ける手法。
- ボラティリティ:価格の振れ幅の大きさ。大きいほど短時間で値が動く。
- VIX(恐怖指数):米株のボラティリティ期待を示す指数。高い=リスク回避、低い=安定しやすい。
- US10Y:米10年国債利回りの略称。
- モメンタム:上げ/下げの勢い。強いほどトレンド継続が意識されやすい。
- 流動性:売買が成立しやすい度合い。流動性狩り(ストップ狩り)=ストップ注文が溜まる価格帯を一時的に突く動き。

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