本レポートでは ドル円(USD/JPY) と ビットコイン(BTC/USD) を中心に取り上げます。為替と暗号資産という異なるマーケットを同時に追うことで、資金の流れや投資家心理を多面的に把握し、来週に向けた展望を考えるためのヒントをチャートとファンダメンタルズの両面から整理していきます!

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USD/JPY ドル円相場
USD/JPY (ドル円 相場) – 週足 –

チャート分析
ドル円は週足ベースで上昇トレンドを維持し、直近は162円台前半まで上値を伸ばしている。
160円台の高値圏を上抜けたことで買い優勢が続く一方、162.5〜163.0円には上限レジスタンスが控え、上昇一服にも警戒が必要だ。
下値は160.8〜161.2円が直近サポートで、割り込む場合は159.2〜159.5円、さらに158円台半ばまでの調整余地が意識される。上昇トレンドラインを維持する限り、基調は強気とみられる。
USD/JPY (ドル円 相場) – 4h –

チャート分析
ドル円は162円台後半で上値を抑えられた後、足もとは162円台半ばでの持ち合いとなっている。
4時間足では、162.65〜162.80円に直近高値と供給帯が重なっており、ここが明確な上値のフシとして意識されている。
一方、161.80〜161.95円は複数回下げ止まったレジサポ転換帯で、短期的な押し目買いの主戦場となっている。
直近は161.6円台から反発し、再び162.4円台まで切り返しているため、同ゾーンを維持する限りは高値圏での上昇トレンド内の調整とみる向きが優勢だ。
ただし、161.80円を明確に割り込むと、161.05〜161.10円、さらに160.80〜160.90円のサポート帯まで戻りを試す余地が広がり、4時間足ベースのモメンタムは一段と鈍化しやすい。
全体としては、161.8〜162.7円を中心とした高値圏レンジの形成局面にある。162.65円超えに定着して上昇再開へ向かうのか、再び上値を抑えられてレンジ下限を試すのかが今週の焦点となる。
上値の焦点
162.65〜162.80円:直近高値帯かつ上部供給ゾーン。ここを実体ベースで上抜けて定着できれば、163円台方向への一段高シナリオが強まる一方、再び跳ね返される場合は高値切り下げによる調整入りを示唆。
162.40〜162.50円:足もとの攻防水準。上で推移できれば高値再試行が意識されるが、上ヒゲが増える場合は短期的な買い疲れに警戒。
161.95〜162.05円:レンジ中段のサポート候補。維持できる限りは押し目買い優勢だが、割り込むと161.8円方向への下押しが意識される。
下値の焦点
161.80〜161.95円:直近のレジサポ転換帯。ここで下げ止まれば高値圏調整にとどまるが、明確に割り込むと短期上昇トレンドの鈍化が鮮明に。
161.05〜161.10円:急落後に買い戻しが入った反発起点。割り込む場合は160円台後半までの調整余地が広がる。
160.80〜160.90円:4時間足で意識される主要サポート帯。ここを維持できれば中期上昇シナリオは温存されるが、下抜けでは160円台前半方向への下押しリスクに要警戒。
ファンダメンタルズ
6月FOMCでは政策金利が3.50〜3.75%に据え置かれ、景気は底堅い一方、インフレは2%目標を上回るとの認識が維持された。
声明は中東情勢に伴う供給ショックとエネルギー価格への警戒も示しており、早期利下げを積極的に示唆する内容ではなかった。
その後に公表された6月CPIは前月比0.4%低下したものの、前年比では3.5%、コアは2.6%と、基調的な物価圧力はなお残る。
次回FOMCは7月28〜29日に予定されており、利下げを急がない姿勢が続くか、声明やパウエル議長会見で今後の緩和余地が示されるかがドル金利の方向を左右する。
米国では7月30日に4〜6月期GDP速報と6月PCEが同時公表される。
成長率が底堅く、PCEの高止まりが確認されれば米金利上昇とドル買いを支えやすい一方、景気減速とインフレ鈍化が重なる場合は、利下げ観測の再拡大を通じてドル円の上値を抑えやすい。
日本では、日銀が6月会合で政策金利を1.0%へ引き上げ、基調インフレが2%に接近するなか、経済・物価次第で追加利上げを続ける方針を示した。
もっとも、原油高は物価を押し上げる一方で家計負担や景気には下押し要因となるため、追加利上げの時期とペースを巡っては不確実性が大きい。
次回会合は7月30〜31日で、展望レポートも公表される。物価見通しの上方修正や政策正常化を継続する強いメッセージが示されれば、円買い戻しが入りやすい。
現時点では、米国の高金利維持と大幅な日米金利差がドル円を支える一方、日銀の正常化継続観測が円売りの加速を抑える構図となっている。
ドル円は162円台まで上昇しているため、FOMCと日銀会合が連続する月末にかけては、政策スタンスの差だけでなく、日本当局の円安けん制発言や為替介入への警戒も強まりやすい。
米金利が高止まりしたまま日銀が慎重姿勢を維持すれば上値試しが続く一方、Fedのハト派化と日銀のタカ派化が重なる場合は、ポジション調整を伴う急速な円高に注意が必要だ。
来週以降の注目イベント
7月28日(火) FOMC開始
7月29日(水) FOMC政策金利発表、パウエルFRB議長会見
7月30日(木) 米4〜6月期GDP速報、米6月PCE、日銀金融政策決定会合開始
7月31日(金) 日銀金融政策決定会合、展望レポート、植田日銀総裁会見
BTC/USD ビットコイン相場
BTC/USD (ビットコイン 相場) – 週足 –

チャート分析
週足では、2025年秋以降の下落基調を引き継ぎ、直近は64K前後での持ち合いとなっている。
2026年5月に80K台まで反発したものの、79〜81Kの戻り売りゾーンで上値を抑えられ、その後は再び下落。足もとでは一時58〜59Kまで下押しした後、上昇チャネル下限付近から反発し、63〜64Kを回復している。
上値は64〜65Kが直近の攻防帯となり、その上には73〜75K、さらに79〜81Kのレジスタンス帯が控える。これらを段階的に回復できない限り、中期的には戻り売り優位の構図が続きやすい。
下値では、58〜60Kが第一の防衛ラインであり、ここには上昇チャネル下限と直近安値が重なる。明確に割り込む場合は55〜57Kの需要帯、さらに52K前後まで調整が広がる可能性がある。
週足ベースでは長期上昇チャネルの下限で踏みとどまっているものの、高値・安値の切り下げは継続している。64〜65Kを上抜けて定着できるか、それとも58〜60Kを再び試して下落トレンドが加速するかが当面の分岐点となりそうだ。
BTC/USD (ビットコイン 相場) – 4h-

チャート分析
今週のBTC/USDは、62K台前半からの反発が続き、一時65K台前半まで上昇したものの、その後は上値を抑えられ、足もとでは64K前後まで押し戻されている。
4時間足では、64.5〜64.7Kが直近の攻防帯となっており、この水準を明確に回復できるかどうかが短期反発継続の分岐点となる。
一方、63.7〜64.0Kは過去にも売買が交錯したレンジ中段であり、現在は同ゾーンを巡る持ち合い。ここを維持できれば再び64.5K超えを試す余地を残すが、割り込む場合は62.8〜63.0K方向への調整が意識されやすい。
中期的には58K付近を起点とした切り返しが継続しており、安値切り上げの流れは維持されている。ただし、65K台では戻り売りが強く、短期モメンタムは上昇一服の状態にある。
現状では「63.7〜64.0Kを守れるか」が焦点で、同水準を維持できれば64.7〜65.3K方向への再上昇、割り込めば62K台前半までのレンジ下押しを警戒する展開となりやすい。
上値の焦点
64.5〜64.7K:直近のレジスタンス帯。ここを上抜けて定着できれば、65K台への再トライが意識される水準。
65.1〜65.4K:直近高値帯。利確売りと戻り売りが集中しやすく、突破できれば短期上昇トレンド再開のシグナル。
66.0〜66.5K:一段上の戻り売りゾーン。到達時には上昇の勢いが維持できるかを見極めたい。
67K前後:6月高値圏かつ強い供給帯。中期的な上昇転換には明確な上抜けが必要となる。
下値の焦点
63.7〜64.0K:足もとのサポート帯。維持できれば高値圏での調整にとどまりやすい。
62.8〜63.0K:直近の上昇起点。割り込むと62K台前半まで下押し余地が広がる。
61.8〜62.2K:複数回反発した需要帯。ここで下げ止まればレンジ継続だが、下抜けでは60K方向を警戒。
57.8〜58.2K:上昇トレンドラインと主要サポートが重なる中期的な防衛ライン。明確に割り込む場合は下落基調の再加速に要注意。
ファンダメンタルズ
今週のBTC/USDは、米インフレ鈍化を受けたリスク選好とETFへの資金回帰を背景に一時65K台まで反発したものの、上値では戻り売りが優勢となり、足もとは64K前後で推移している。
マクロ面では、6月FOMCで政策金利が3.50〜3.75%に据え置かれた。FRBは景気が堅調に拡大する一方、不確実性は高いとの認識を維持しており、次回7月28〜29日の会合までは、利下げ時期を巡る思惑がBTCを含むリスク資産の方向を左右しやすい。
ETF関連では、米現物ビットコインETFが7月14日に約1.81億ドル、15日に約1.08億ドルの純流入となり、6月末まで続いた資金流出からは一定の改善が確認された。機関投資家需要の回復は下値を支える一方、流入額には日ごとの振れが大きく、継続性はなお見極めが必要だ。
オンチェーン面では、6月末の58K近辺への下落局面でも全面的な投げ売りには至らず、現物、デリバティブ、ETFでは防御的なポジションが継続している。市場心理は底打ち期待と戻り売りが交錯する中立圏にあり、強い上昇トレンドへ復帰したとは判断しにくい。
一方、暗号資産を保有する上場企業の一部では、株価低迷や資金調達環境の悪化を背景にBTC売却が確認されている。財務戦略としてBTCを積み増してきた企業から売却が広がれば、ETF流入による買い需要を相殺する潜在的な供給要因となる。
現状は、金融緩和期待とETF流入が下値を支える一方、企業保有分の売却懸念や中期的な資金流出の余波が上値を抑える構図。64〜65Kを明確に回復できれば反発継続が意識されるが、ETF流入が再び鈍化する場合は、60Kおよび58K近辺のサポートを試す展開に警戒したい。
VIX 恐怖指数
VIX (恐怖指数 相場) – 日足 –
値が高い → 投資家がリスクを強く警戒している状態。
値が低い → 市場が安定、投資家が安心している状態。
※チャート上に目安のラインを引いてあります。

VIX指数は16.7前後で推移し、警戒水準の20を下回る安定圏を維持している。
直近は15台後半から17台前半の狭いレンジで方向感に乏しく、市場心理は落ち着いた状態。20を明確に上抜けない限り、リスク回避が急速に強まる局面とは判断しにくい。
一方、下値は15〜16がサポートとして意識されており、同水準を維持できれば低ボラティリティ環境が継続しやすい。20超えでは警戒感の高まり、30超えでは不安定化が鮮明となるため、今後は20への接近度合いが焦点となる。
US10Y 米10年債利回り相場
US10Y ( 米10年債利回り相場) – 日足 –

通常、米国債利回りはドル相場と連動しやすい傾向があります。
米10年債利回りは4.56%前後で推移し、日足ベースでは3月以降の上昇トレンドを維持している。
直近は4.60〜4.63%付近まで上昇した後に伸び悩んでいるものの、安値を切り上げる構造は崩れておらず、押し目買い優勢の地合いが続いている。
下値は4.48〜4.50%近辺を通る上昇トレンドラインが第一のサポートとして意識される。ここを維持できれば、再び4.60%台を試す余地を残す一方、明確に割り込む場合は4.43〜4.45%、さらに4.37〜4.40%までの調整が視野に入る。
上方向は4.60〜4.63%が直近のレジスタンス帯。終値ベースで4.63%超えが定着すれば、4.65%台から高値更新を試す流れが強まり、金利上昇を通じてドル高圧力が再び強まりやすい。
ベースシナリオは4.48〜4.63%の高値圏レンジ継続。上昇トレンドラインを維持する限り金利の地合いは強く、ドル円の下支え要因として意識されやすい。
まとめ

I 全体まとめ
USD/JPY ドル円
ドル円は週足・4時間足ともに上昇基調を維持し、162円台前半から半ばで高止まりしている。上値は162.65〜162.80円が直近のレジスタンスで、突破できれば163円台方向への一段高が視野に入る。下値は161.80〜161.95円が短期サポートで、割り込む場合は161円台前半までの調整に警戒。
BTC/USD ビットコイン
ビットコインは58K付近から反発したものの、65K台では戻り売りが強く、足もとは64K前後で推移している。上値は64.5〜65.4Kが焦点で、明確に回復できれば反発継続が意識される一方、63.7K割れでは62K台、さらに58K近辺までの下押し余地が広がりやすい。中期的には戻り売り優勢の構図が続く。
その他(VIX/金利)
VIXは16台後半と20を下回る安定圏にあり、市場全体の警戒感は限定的。米10年債利回りは4.56%前後で上昇トレンドを維持しており、4.60〜4.63%の上抜けを試す展開となっている。高金利環境はドル円を下支えする一方、BTCには上値抑制要因として意識されやすい。
↓下にミニ用語辞典を用意しました!ご参考までに!!
それではまた来週!
ミニ用語辞典
- FOMC:米国の中央銀行会合。政策金利(お金の値段)を決める場。
- CPI:消費者物価指数。物価の上がり下がり=インフレ度合いを示す指標。
- 米雇用統計(NFP):米国の働く人の増減などを発表。景気の“体温計”。
- 利下げ観測:市場が「金利を下げそう」と見込むこと。金利が下がるとドルは弱くなりやすい。
- 政策金利:中央銀行が決める基準金利。世の中の金利の“起点”。
- bp(ベーシスポイント):金利の最小単位。1bp=0.01%(25bp=0.25%)。
- 米債利回り:米国債の利回り。将来の金利見通しの“合成値”で、ドルの強弱に影響。
- 声明:FOMC後に出る公式文。景気やインフレへの見方が端的に書かれる。
- フォワードガイダンス:中央銀行が「今後はこう動くかも」と事前にヒントを出すこと。
- レートパス:これからの政策金利がどう推移しそうかという道筋。
- ETF(現物ETF):株のように売買できる投資信託。現物ETFは実物のビットコインを裏で保有。
- ETFフロー:ETFに入った/出たお金の流れ(流入=買い超、流出=売り超の目安)。
- デジタル資産ファンド:暗号資産に投資するファンド全般。週次の資金の出入りが参考材料。
- 流入/流出:資金が入る/出ること。価格の追い風/向かい風になりやすい。
- レンジ(保ち合い):価格が上下に挟まれて往復する状態。
- レジスタンス(抵抗帯):上がりにくい天井ゾーン。売りが出やすい価格帯。
- サポート(支持帯):下がりにくい床ゾーン。買いが出やすい価格帯。
- 押し目:上昇トレンド中の一時的な下げ。買い直しポイントになりやすい。
- 上目線/下目線:相場の基本想定。上目線=上がりやすい想定/下目線=下がりやすい想定。
- 逆張り:レンジの端(高値・安値)で反対方向に仕掛ける手法。
- ボラティリティ:価格の振れ幅の大きさ。大きいほど短時間で値が動く。
- VIX(恐怖指数):米株のボラティリティ期待を示す指数。高い=リスク回避、低い=安定しやすい。
- US10Y:米10年国債利回りの略称。
- モメンタム:上げ/下げの勢い。強いほどトレンド継続が意識されやすい。
- 流動性:売買が成立しやすい度合い。流動性狩り(ストップ狩り)=ストップ注文が溜まる価格帯を一時的に突く動き。

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