本レポートでは ドル円(USD/JPY) と ビットコイン(BTC/USD) を中心に取り上げます。為替と暗号資産という異なるマーケットを同時に追うことで、資金の流れや投資家心理を多面的に把握し、来週に向けた展望を考えるためのヒントをチャートとファンダメンタルズの両面から整理していきます!

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USD/JPY ドル円相場
USD/JPY (ドル円 相場) – 週足 –

チャート分析
ドル円は週足ベースで上昇トレンドを維持しているものの、164円近辺のレジスタンス帯で上値を抑えられ、足もとは159円台後半まで反落している。
直近は158円前後を通る上昇トレンドラインで下げ止まり、再び160円方向を試す形。上値は163〜164円が強い抵抗帯となる一方、下値は158円前後が第一サポート。
158円を割り込む場合は155〜156円台まで調整余地が広がり、同水準を維持できるかが上昇トレンド継続の分岐となりそうだ。
USD/JPY (ドル円 相場) – 4h –

チャート分析
ドル円は164円手前で上値を抑えられた後に急落し、156円台まで下押し。その後は切り返し、足もとでは159.3円前後まで戻している。
4時間足では、158.5〜159.6円を中心としたレンジが形成されており、直近は159.5〜159.6円の上限を繰り返し試す展開。下値を切り上げながら推移している一方、同水準では戻り売りも入りやすく、明確な上抜けには至っていない。
また、安値から続く上昇トレンドラインが現在値付近まで切り上がっており、159.0〜159.3円を維持できる限りは、短期的な上方向バイアスが残る形となっている。
ただし、159.5〜159.6円を上抜けても160.0〜160.4円には厚い供給帯が控えており、上昇再開にはこのゾーンの突破が必要となる。
一方で158.5円を明確に割り込むと、157.0〜157.3円のサポートまで調整余地が広がり、4時間足ベースではレンジ下放れを警戒する局面となる。
全体としては、急落後の戻り局面から高値圏の持ち合いへ移行しており、159.6円突破による160円台回復か、158.5円割れによる再調整かが今週の焦点となる。
上値の焦点
159.5〜159.6円:直近レンジ上限。実体ベースで上抜けて定着できれば、160円方向への上昇余地が広がる水準。
160.0〜160.4円:急落時の戻り売りが出やすい供給帯。ここを突破できれば、短期的な地合い改善がより鮮明になる。
162.8〜163.0円:上位のレジスタンス帯。到達時には戻り売り圧力が強まりやすい。
164.0円前後:直近高値かつ強い心理的節目。再び試すには160円台前半の定着が前提となる。
下値の焦点
159.0〜159.2円:上昇トレンドライン付近。短期の押し目候補で、維持できるかが上方向バイアス継続の鍵。
158.5〜158.6円:直近レンジ下限。明確に割り込むと、短期モメンタムの悪化を示唆。
157.0〜157.3円:急落後に意識された主要サポート帯。ここで下げ止まればレンジ拡大型の調整にとどまりやすい。
155.3〜156.5円:下方の需要帯。157円割れが定着した場合の次の下値メドであり、ここを崩すと調整が一段と深まりやすい。
ファンダメンタルズ
7月FOMCでは政策金利が3.50〜3.75%に据え置かれた一方、3人の投票メンバーが0.25ポイントの利上げを主張した。議事要旨でも複数参加者が物価圧力の広がりを警戒しており、FRB内のタカ派色は明確に強まっている。
直近の7月PCEは前年比3.7%、コアPCEも3.3%と2%目標を大きく上回り、インフレ再加速への警戒は後退していない。米金利の高止まりを通じて、ドルには引き続き下支えが入りやすい環境だ。
一方、7月雇用統計では非農業部門雇用者数が2.3万人減、失業率は4.1%。5〜6月分も合計10.3万人下方修正され、労働市場の減速は鮮明になった。4〜6月期GDPも年率1.5%成長と1〜3月期の2.1%から鈍化しており、FRBは「高インフレ」と「景気・雇用減速」の両方をにらむ難しい局面に入っている。
日本では、日銀が7月会合で政策金利を1.0%に据え置いたが、1人は1.25%への利上げを主張。8月公表の「主な意見」でも、物価上振れリスクを踏まえ、市場想定より速いペースで利上げする可能性を指摘する声がみられた。
7月全国CPIは前年比1.9%、生鮮食品を除く指数は1.8%まで鈍化したものの、日銀は円安、原油高、AI関連需要を背景に今年度後半の物価上振れを警戒している。27日には氷見野副総裁も適時の利上げの重要性を強調しており、9月会合に向けた追加利上げ観測は円の下支え材料となりやすい。
加えて、7月31日には日米当局が円買いの共同為替介入を実施。財務省は今後も必要に応じて共同介入を行う姿勢を示しており、160円台では介入警戒が強まりやすい。
現状のドル円は、米インフレ高止まりによるドル買いと、日銀の利上げ観測・介入警戒による円買いが拮抗する構図。米雇用と物価指標の結果次第で金利差見通しが大きく振れやすく、159〜160円近辺を中心にボラティリティの高い相場が続きそうだ。
来週以降の注目イベント
9月1日(火) 米ISM製造業PMI、米JOLTS求人件数
9月3日(木) 米ISM非製造業PMI
9月4日(金) 米雇用統計(8月)
9月8日(火) 日本GDP改定値(4〜6月期)
9月10日(木) 米PPI(8月)
9月11日(金) 米CPI(8月)
BTC/USD ビットコイン相場
BTC/USD (ビットコイン 相場) – 週足 –

チャート分析
週足では、年初から続いた下落局面で85K付近の上昇トレンドラインを割り込み、その後は57〜60K近辺まで調整したものの、足もとでは80K台まで急反発している。
直近は63〜66Kの持ち合いを上放れ、75K前後のレジスタンス帯も回復。現在は80〜85Kに位置する過去のサポート転換帯へ差し掛かっており、戻り売りとの攻防が強まりやすい局面となっている。
上値は80〜85Kが第一のレジスタンス帯で、ここを週足終値で明確に上抜ければ、98〜102Kの心理的節目と、その上の110〜115Kゾーンまで戻り余地が広がる。
一方、80K近辺で再び上値を抑えられる場合は、75〜77Kが最初の押し目候補。ここを割り込むと、63〜66Kの直近レンジ上限までの戻り試しが意識されやすい。
さらに下値では57〜60Kに長期の上昇トレンドラインが通っており、中長期トレンドを維持するうえで重要な防衛ラインとなる。
週足ベースでは、125K近辺から続いた中期下落トレンドの修復局面に入った形だが、80〜85Kの供給帯を突破できるかが最大の焦点。上抜けなら反発継続、失速なら再び70K台前半から60K台への調整リスクが高まりそうだ。
BTC/USD (ビットコイン 相場) – 4h-

チャート分析
今週のBTC/USDは、63〜65K台での持ち合いを上抜けた後に上昇が加速し、67K、70〜72K、73〜75Kの各レジスタンス帯を連続して突破。足もとでは80K台前半まで上昇し、高値圏での持ち合いとなっている。
4時間足では、79.3〜79.5K付近が直近のブレイク水準として意識されており、ここを維持できる限りは短期上昇トレンド継続の形。直近高値の80.8〜81.2Kでは上値を抑えられているものの、押し目が浅く、高値・安値ともに切り上げる構造は崩れていない。
一方で、急騰後だけに短期的な過熱感も意識されやすく、81K前後で上抜けに失敗する場合は、79.3〜79.5Kへのリテストが入りやすい。ここを明確に割り込むと、77.5〜78.0Kや73.5〜75.0Kまで調整余地が広がる。
中期的には63〜65Kのレンジを上抜けたことで地合いは大きく改善しており、現状は「上昇トレンド内の高値持ち合い」と見る向きが優勢。81K突破で上昇再加速、79K台割れで短期調整入りという分岐が意識される。
上値の焦点
80.8〜81.2K:直近高値帯かつ目先のレジスタンス。実体ベースで上抜けて定着できれば、82〜83K方向への一段高が意識される。
82.5〜83.0K:次の心理的節目。急騰後の利確売りが出やすく、到達時には上昇モメンタムの持続性を確認したい水準。
85K前後:週足でも意識される上位の供給帯。ここまで回復すれば、中期的な反発トレンド継続がより鮮明になる。
下値の焦点
79.3〜79.5K:直近ブレイク水準。押し目買いの第一候補で、維持できるかが短期上昇トレンド継続の鍵。
77.5〜78.0K:直近の押し安値帯。割り込むと高値圏での調整色が強まりやすい。
73.5〜75.0K:急騰時に突破した主要レジスタンス帯。下落時には強いレジサポ転換候補となる。
70.0〜72.0K:一段下の需要帯。ここまで押し戻される場合は、短期モメンタムの失速を警戒する局面となる。
ファンダメンタルズ
今週のBTCは、米長期金利の低下とドル軟化を背景に買い戻しが強まり、80K台を回復。米財務省による長期国債買い戻し拡大も「通貨価値の希薄化」への警戒を高め、金やBTCなど代替資産への資金流入を促している。
ETF関連では、米現物BTC ETFが8月17〜27日の9営業日すべてで純流入となり、累計は約28億ドル。機関投資家の需要回復が足もとの上昇を支える主要因となっている。
一方、FRBは7月会合で政策金利を3.50〜3.75%に据え置いたものの、3人が0.25ポイントの利上げを主張。7月PCEも前年比3.7%と高止まりしており、金利上昇観測が再燃すればBTCには逆風となりやすい。
規制面ではSECが8月18日に暗号資産向けの新たな募集・開示枠組みを提案し、米政府も議会に包括的な暗号資産法制の成立を求めている。規制明確化への期待は中期的な支援材料。
短期的にはETF流入とドル安が追い風となる一方、28日のジャクソンホールでのウォーシュFRB議長発言が最大の焦点。タカ派色が強まれば80K近辺からの反落、インフレ警戒が後退すれば上昇継続が意識されやすい。
VIX 恐怖指数
VIX (恐怖指数 相場) – 日足 –
値が高い → 投資家がリスクを強く警戒している状態。
値が低い → 市場が安定、投資家が安心している状態。
※チャート上に目安のラインを引いてあります。

VIX指数は14.5前後まで低下し、20を下回る安定圏で推移。市場の警戒感は限定的。
US10Y 米10年債利回り相場
US10Y ( 米10年債利回り相場) – 日足 –

通常、米国債利回りはドル相場と連動しやすい傾向があります。
足もとでは4.67%前後で推移し、3月安値以降の上昇トレンドを維持。7月以降は4.60%台後半〜4.75%近辺で高値圏の持ち合いが続いている。
今週も4.60〜4.65%で下値を支えられる一方、4.72〜4.75%では上値を抑えられており、方向感を探る展開。上昇トレンドラインは4.50%台半ばまで切り上がっている。
上方向は4.72〜4.75%が直近のレジスタンス帯で、終値ベースで突破できれば4.80%方向への上昇余地が広がり、金利上昇を通じてドルの下支え要因となりやすい。
一方、4.60%を明確に割り込む場合は4.50〜4.55%のトレンドサポートまで調整余地が拡大。ここを下抜けると、上昇基調の鈍化が意識される。
ベースシナリオは4.60〜4.75%レンジ継続で、4.75%上抜けか4.60%割れが次の方向性を決める分岐となる。
まとめ

I 全体まとめ
USD/JPY ドル円
ドル円は164円手前から急落した後、159円台前半まで持ち直し、足もとは158.5〜159.6円を中心とした持ち合い。
159.6円を上抜ければ160円台回復が意識される一方、158.5円割れでは157円台への再調整に警戒。
BTC/USD ビットコイン
ビットコインは63〜65Kの持ち合いを上放れ、80K台まで急反発。
79.3〜79.5Kを維持できる限り短期上昇トレンドは継続しやすく、81K突破なら82〜85K方向が視野。一方、79K台を割り込むと77〜75Kへの調整余地が広がる。
その他(VIX/金利)
米10年債利回りは4.67%前後で高止まりし、4.60〜4.75%のレンジ内で推移。4.75%突破ならドルの支援材料となりやすい。
VIXは14.5前後まで低下しており、市場の警戒感は限定的。リスク資産には比較的追い風の環境が続いている。
↓下にミニ用語辞典を用意しました!ご参考までに!!
それではまた来週!
ミニ用語辞典
- FOMC:米国の中央銀行会合。政策金利(お金の値段)を決める場。
- CPI:消費者物価指数。物価の上がり下がり=インフレ度合いを示す指標。
- 米雇用統計(NFP):米国の働く人の増減などを発表。景気の“体温計”。
- 利下げ観測:市場が「金利を下げそう」と見込むこと。金利が下がるとドルは弱くなりやすい。
- 政策金利:中央銀行が決める基準金利。世の中の金利の“起点”。
- bp(ベーシスポイント):金利の最小単位。1bp=0.01%(25bp=0.25%)。
- 米債利回り:米国債の利回り。将来の金利見通しの“合成値”で、ドルの強弱に影響。
- 声明:FOMC後に出る公式文。景気やインフレへの見方が端的に書かれる。
- フォワードガイダンス:中央銀行が「今後はこう動くかも」と事前にヒントを出すこと。
- レートパス:これからの政策金利がどう推移しそうかという道筋。
- ETF(現物ETF):株のように売買できる投資信託。現物ETFは実物のビットコインを裏で保有。
- ETFフロー:ETFに入った/出たお金の流れ(流入=買い超、流出=売り超の目安)。
- デジタル資産ファンド:暗号資産に投資するファンド全般。週次の資金の出入りが参考材料。
- 流入/流出:資金が入る/出ること。価格の追い風/向かい風になりやすい。
- レンジ(保ち合い):価格が上下に挟まれて往復する状態。
- レジスタンス(抵抗帯):上がりにくい天井ゾーン。売りが出やすい価格帯。
- サポート(支持帯):下がりにくい床ゾーン。買いが出やすい価格帯。
- 押し目:上昇トレンド中の一時的な下げ。買い直しポイントになりやすい。
- 上目線/下目線:相場の基本想定。上目線=上がりやすい想定/下目線=下がりやすい想定。
- 逆張り:レンジの端(高値・安値)で反対方向に仕掛ける手法。
- ボラティリティ:価格の振れ幅の大きさ。大きいほど短時間で値が動く。
- VIX(恐怖指数):米株のボラティリティ期待を示す指数。高い=リスク回避、低い=安定しやすい。
- US10Y:米10年国債利回りの略称。
- モメンタム:上げ/下げの勢い。強いほどトレンド継続が意識されやすい。
- 流動性:売買が成立しやすい度合い。流動性狩り(ストップ狩り)=ストップ注文が溜まる価格帯を一時的に突く動き。

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