本レポートでは ドル円(USD/JPY) と ビットコイン(BTC/USD) を中心に取り上げます。為替と暗号資産という異なるマーケットを同時に追うことで、資金の流れや投資家心理を多面的に把握し、来週に向けた展望を考えるためのヒントをチャートとファンダメンタルズの両面から整理していきます!

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USD/JPY ドル円 週足

チャート分析
ドル円は158.694円。2025年春安値からの主要な高値・安値切り上げは保つが、164円近辺からの急落で上昇トレンドラインを割り、モメンタムは鈍化している。
上値は160.2円前後の水平線と旧上昇トレンドライン、次いで163.0〜164.0円のレジスタンス帯。下値は158.0円、156.3円、155.2円前後が支持で、160.2円回復が上昇再開、155.2円割れが調整深掘りの分岐となる。
USD/JPY ドル円 4時間足

チャート分析
ドル円は9月9日前後の153円台前半を底に切り返し、安値・高値を段階的に切り上げて158.70円まで回復した。4時間足の上昇モメンタムは維持される一方、直近は158.7〜159.0円で上ヒゲと小幅な実体が重なり、急伸後の勢いはやや鈍化している。
9月18日以降は156.3円、158.0円の旧レジスタンスを順に突破した。とりわけ157.9〜158.1円は直近のブレイク水準であり、反落時に維持できればレジサポ転換が確認され、上昇波の継続余地が残る。
上方では159.4〜159.7円の過去の持ち合い帯が厚い戻り売り候補。その先は160.2円前後の水平線と、現在160.5〜160.7円付近を通る旧上昇トレンドライン、160.3円超の供給帯が重なり、160円台前半から後半が強い上値抑制帯となる。
押し目はまず157.9〜158.1円、次いで156.2〜156.4円が候補。155.2〜155.4円まで割り込めば、9月安値から続く切り上げ構造が崩れやすく、152.9〜153.3円の需要帯を再び試す余地が広がる。
今週の焦点は、158円台を足場に159円台へ定着できるか、あるいは159円手前で失速して158.0円のブレイク確認に向かうかである。160.2円を4時間足終値で越えるまでは、反発局面であっても上位の戻り売り圧力を残す構図。
上値の焦点
- 160.2〜160.7円:水平レジスタンス、旧上昇トレンドライン、上部供給帯が集中する最重要帯。実体で上抜ければ161.0円方向が視野に入る。
- 159.4〜159.7円:急落前の持ち合いと支持形成が重なった価格帯。下からの接近では戻り売りが出やすい。
- 158.7〜159.0円:現在値を含む直近高値帯。上ヒゲをこなして定着できるかが短期モメンタム継続の条件。
下値の焦点
- 157.9〜158.1円:直近で突破した水平線。最初の押し目候補で、維持ならレジサポ転換が成立。
- 156.2〜156.4円:9月上旬の戻り高値かつ中段の水平線。割れれば上昇の加速局面が一服しやすい。
- 155.2〜155.4円:二本の水平線が近接する主要支持帯。明確な下抜けは切り上げ構造の毀損を示し、153円台前半への調整リスクを高める。
USD/JPY ファンダメンタルズ
ファンダメンタルズ
9月15~16日のFOMCは政策金利を3.75~4.00%へ引き上げた。
QTは再開せず、保有国債の償還元本を全額ロールオーバーし、政府機関債の償還元本も全額、財務省短期証券へ再投資。必要に応じて短期国債を買い増す「潤沢な準備預金」の運営を維持した。
8月CPIは前年比3.4%、コアは2.4%。7月PCEは総合3.7%、コア3.3%と2%目標をなお上回る。米10年債利回りは9月24日に5.18%まで上昇しており、政策金利と長期金利の双方がドルのキャリー需要を支える構図だ。
日本では、日銀が9月17~18日会合で政策金利を1.00%から1.25%へ引き上げた。採決は7対2で、基調的な物価上昇率が2%に近づくなか、物価上振れリスクを抑えるため今後も利上げを続ける方針を示した。
9月会合の「主な意見」は10月1日公表予定。公表済みで直近の7月会合分では、物価上振れへの配慮から利上げペースが市場想定より早まる可能性や、金融緩和度合いの調整加速を求める意見が示された。
全国コアCPIは足元で前年比1%台後半。賃金上昇の販売価格への転嫁も続く。7月の現金給与総額は前年比4.7%、実質賃金は2.4%増と7カ月連続でプラスとなり、賃金・物価循環は日銀の正常化を支える。
片山財務相は24日、7月の日米協調介入を支えた原則はなお有効とし、為替水準への言及は避けた。円安が加速する局面では実弾介入への警戒が強まりやすい。
日米とも利上げ局面だが、米インフレの粘着性と5%台の米長期金利を踏まえれば、金利差取引はなおドル優位。一方、日銀の追加利上げ観測と介入警戒が上値を抑え、ドル円はドル高基調を維持しつつも、政策発言に振られやすい高ボラティリティ相場が続くとみる。
来週以降の注目イベント
- 9月30日(水) 米GDP確報(4~6月期)、米PCE(8月)
- 10月1日(木) 日銀「主な意見」(9月会合)、日銀短観(9月調査)
- 10月2日(金) 米雇用統計(9月)
- 10月6日(火) 植田日銀総裁講演
- 10月7日(水) FOMC議事要旨(9月会合)
BTC/USD ビットコイン 週足

チャート分析
週足では、6月後半から8月にかけて形成した61K〜65Kの底固めから急反発し、直近の76K〜81Kレンジを上方向へブレイクした。足もとの現在値は84.4Kで、心理的節目80Kを回復した一方、83K〜85Kの供給帯を試している。
上値はまず84K〜85Kが直近レジスタンス。ここを週足終値で明確に上抜けば、次は99K〜102K、105K〜108Kが戻りの焦点となり、その上には110K〜126Kの広い上値抵抗帯が控える。
下値はブレイク起点の80K〜81Kが第一サポートである。割り込めば73K〜76Kの水平帯が意識され、同帯も失う場合は60K〜62K近辺を走る長期上昇トレンドラインが最終防衛線となる。
構造面では、2025年まで相場を支えた中期上昇トレンドラインを下抜けており、現状は下落後の戻り局面との位置付けだ。ただし、2023年安値圏から続く下側の上昇トレンドラインは維持され、長期上昇トレンド自体は辛うじて生存している。
当面の分岐点は84K〜85Kへの定着可否である。上抜け定着なら99K〜102Kへの戻り余地が広がる一方、80K割れでレンジ内へ回帰すれば、73K〜76Kの再試験が焦点となる。
BTC/USD ビットコイン 4時間足

チャート分析
9月18日から25日のBTC/USDは、76K台半ばから切り返し、19日に80K台へ急伸。21日には81.3K、81.9Kの節目と82.0〜83.2Kの供給帯を一気に上抜き、22〜23日に87K台前半まで上昇した。
ただし87.0〜87.4Kでは上ヒゲを伴って伸び悩み、24日に83K台後半まで反落。25日時点では84.37K近辺での持ち合いとなり、急騰後の利食いを消化する局面だ。
短期モメンタムは上昇一服から中立寄りへ鈍化。84.9Kを回復できれば85K台後半への戻りが視野に入る一方、83.7K割れでは82.0〜83.2Kのブレイク帯が再び試される。
4時間足の上昇構造は、82.0Kを維持する限り崩れていない。当面は84K台で下値を固め、24日の下落起点を取り戻せるかが焦点。82.0Kを明確に割れば、81.3〜81.9K、次いで80.2〜80.4Kまで調整余地が広がる。
上値の焦点
- 84.5〜84.9K:足もとのレンジ上限。上抜け・定着で短期の売り圧力後退を確認する水準。
- 85.5〜86.0K:24日の急落で割り込んだ価格帯。戻り売りが出やすい最初の本格的な抵抗帯。
- 86.3〜86.8K:22〜23日に実体が集中した高値圏。回復には買いの再加速が必要。
- 87.0〜87.4K:今週高値と上ヒゲが重なる最終抵抗帯。突破なら上昇トレンド再開が鮮明となる。
下値の焦点
- 84.0〜83.7K:24日以降の押し安値帯。割り込みで持ち合い下放れとなる。
- 83.2〜82.0K:上抜け後の旧レジスタンス帯。押し目支持への転換を確認する重要ゾーン。
- 81.9〜81.3K:21日の上放れ起点。割れれば上昇の勢いが明確に後退する。
- 80.4〜80.2K:20〜21日の反発基点。深い調整時の主要サポート。
BTC/USD ファンダメンタルズ
ファンダメンタルズ
9月16日のFOMCは0.25ポイント利上げし、FF金利誘導目標を3.75〜4.00%とした。保有証券の償還元本を全額再投資するためQT停止は維持されたが、米10年金利は23日に5.11%、同実質金利は2.76%まで上昇。無利息資産のBTCには逆風である。
一方、米現物ETFは18〜22日の3営業日で計21.47億ドルの純流入。現物需要が金利逆風を吸収した。
デリバティブでは先物建玉が21日に2.7%増の372.8億ドルまで膨らみ、23日の反落で4時間に2.80億ドルのロングが清算。過熱の整理は進んだが、BTCオプション建玉の約43%が25日に満期を迎え、残存レバレッジへの警戒は続く。
制度面では、戦略的BTC備蓄と連邦デジタル資産保有の枠組みを整えるARMAの下院委員会通過が支援材料。
採掘面では7日平均ハッシュレートが946EH/sへ0.3%低下し、難易度は19日に4.16%上昇。ドル建てハッシュ価格は4.1%改善したが40.93ドル/PH/s/日と、採算圧力は残る。
BTCは25日時点で週間約10.2%高。ETF主導の現物買いが優勢で、市場心理は強気寄りだが、高金利とオプション満期後の建玉再構築には注意が必要である。
VIX 恐怖指数 日足

VIX指数は15.68と、安定圏で推移。
US10Y 米10年債利回り 日足

通常、米国債利回りはドル相場と連動しやすい傾向があります。
米10年債利回りは9月25日時点で5.188%。今週は4.95〜5.00%の短期持ち合いを上放れ、5.10%台へ急伸した。1月以降の上昇トレンドラインを大きく上回り、日足の上昇基調は加速している。
上値は直近高値の5.20〜5.22%が第一の境界。終値で5.22%を明確に上抜ければ、5.28〜5.30%を試す展開となり、米金利上昇を通じてドル相場の支援材料になりやすい。
下値はブレイク起点の5.00%が重要な支持線で、次いで4.95%、4.80%がサポート。5.00%を割り込めば上放れ失敗となり、4.95〜4.80%への調整とドルの上値抑制が意識される。
ベースシナリオは5.00%を維持しながら5.20%台の上抜けを探る、金利高止まりの展開である。
今週のまとめ

USD/JPY ドル円
ドル円は158.694円。米長期金利の上昇と金利差取引が下支えする一方、159.4〜159.7円の戻り売り、160.2〜160.7円の抵抗帯、日銀の追加利上げ観測と介入警戒が上値を抑える。
下値は157.9〜158.1円、次いで156.2〜156.4円。当面は157.9〜160.2円を軸とし、160.2円回復なら上昇再開、155.2円割れなら調整深掘りの構図。
BTC/USD ビットコイン
ビットコインは84.4K近辺で、急騰後の利食いを消化。84K〜85Kの供給帯と高金利が上値を抑え、下値は83.2〜82.0K、さらに80K〜81Kがメドとなる。
当面は82.0〜85.0Kを中心とした持ち合いを想定し、85K定着なら99K〜102Kへの戻り余地、80K割れなら73K〜76Kの再試験。
その他(VIX/金利)
VIXは15.68と安定圏。米10年債利回りは5.188%で、5.20〜5.22%が上値の境界、5.00%が主要サポートとなる。
当面は5.00〜5.22%を軸に高止まりし、ドルを支える構図。5.00%割れなら4.95〜4.80%への調整とドル上値抑制が意識される。
ミニ用語辞典
- FOMC:米国の中央銀行会合。政策金利(お金の値段)を決める場。
- CPI:消費者物価指数。物価の上がり下がり=インフレ度合いを示す指標。
- 米雇用統計(NFP):米国の働く人の増減などを発表。景気の“体温計”。
- 政策金利:中央銀行が決める基準金利。世の中の金利の“起点”。
- 米債利回り:米国債の利回り。将来の金利見通しの“合成値”で、ドルの強弱に影響。
- レートパス:これからの政策金利がどう推移しそうかという道筋。
- ETF(現物ETF):株のように売買できる投資信託。現物ETFは実物のビットコインを裏で保有。
- 流入/流出:資金が入る/出ること。価格の追い風/向かい風になりやすい。
- レンジ(保ち合い):価格が上下に挟まれて往復する状態。
- レジスタンス(抵抗帯):上がりにくい天井ゾーン。売りが出やすい価格帯。
- サポート(支持帯):下がりにくい床ゾーン。買いが出やすい価格帯。
- 押し目:上昇トレンド中の一時的な下げ。買い直しポイントになりやすい。
- ボラティリティ:価格の振れ幅の大きさ。大きいほど短時間で値が動く。
- VIX(恐怖指数):米株のボラティリティ期待を示す指数。高い=リスク回避、低い=安定しやすい。
- US10Y:米10年国債利回りの略称。
- モメンタム:上げ/下げの勢い。強いほどトレンド継続が意識されやすい。

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