本レポートでは ドル円(USD/JPY) と ビットコイン(BTC/USD) を中心に取り上げます。為替と暗号資産という異なるマーケットを同時に追うことで、資金の流れや投資家心理を多面的に把握し、来週に向けた展望を考えるためのヒントをチャートとファンダメンタルズの両面から整理していきます!

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USD/JPY ドル円相場
USD/JPY (ドル円 相場) – 週足 –

チャート分析
ドル円は週足で4月の安値圏から切り上げ基調を維持し、足もとは156円台後半で推移している。上値では159円台前半〜160円近辺に、昨年高値から引かれる長期の下降トレンドラインと過去の戻り高値帯が重なり、戻り売りが出やすい局面となっている。
下値は155円台前半〜154円台後半が直近の押し目候補で、ここを割り込むと152円台前半〜151円台が次のサポート帯。週足の上昇トレンドラインを明確に割れない限り基調は上向きだが、159〜160円の上抜け可否が来週以降の方向感を左右しそうだ。
USD/JPY (ドル円 相場) – 4h –

チャート分析
ドル円は4時間足で、1月後半の急落で152円台前半まで売り込まれた後、切り返しの上昇が継続し、足もとは156.7円前後で推移している。下落局面で割り込んだ155円台後半〜156円近辺を回復して以降は、押し目を作りながら高値・安値を切り上げる展開となっており、短期モメンタムは上向きが優勢だ。
もっとも、上値は158円台後半〜159.5円に厚い戻り売りゾーンが控え、直近も159手前で伸び悩んだ形。現状は156円台後半での値固めから、再び上値トライに向かえるか、それとも戻り一巡で再度押しを深めるかの分岐にある。
上値の焦点
158.6〜159.5円:直近高値帯かつ上部供給ゾーン。上抜けて定着できれば、週足で意識される160円方向への再加速シナリオが強まる一方、跳ね返される場合は戻り売り優勢で調整に入りやすい。
157.3〜157.6円:戻りの分岐帯。ここを明確に超えて維持できるかが、159円台再トライの前提条件となる。
下値の焦点
156.2〜156.5円:足もとのコアサポート。押し目買いが入りやすい一方、割り込むと上昇の勢いが鈍り、短期的にレンジ化しやすい。
155.4〜155.6円:レジサポ転換の確認ポイント。ここまでの押しは上昇トレンド内の調整に収まりやすいが、明確に割れると154円台後半への押し込みを警戒。
152.0円台前半:急落安値圏の最終防衛ライン。再びこの水準を試す展開となれば、リスクオフの円買い戻しが強まった局面と見なされやすい。
ファンダメンタルズ
米国では、1月FOMC後も政策金利(FF)は3.50〜3.75%レンジに据え置かれ、当局は「インフレは目標へ向かうが、確信にはなお時間を要する」とのスタンスを維持している。足もとでは、コアPCEの高止まり観測や関税を含むコスト要因が再び意識され、利下げ期待は揺れやすい。米金利は短期が高水準を保つ一方、長期では国債供給と入札動向が注目点となっており、10年債利回りは4.1%台で粘着的に推移。金利低下が進みにくい環境は、ドル円の押し目を限定しやすい。
一方で、直近の米統計は政府閉鎖の影響で一部が繰り延べとなり、市場の神経を尖らせている。雇用・CPIが同週に集中するうえ、国債入札も重なるため、データ次第では「高金利長期化」か「年後半の緩和再開」かの見方が振れやすい。結果として、ドルは金利材料で買われやすいが、サプライズが出た際の巻き戻しも速い局面だ。
日本では、日銀が1月会合で政策金利0.75%を維持したものの、会合の議論では実質金利の低さや先行きの物価・賃金動向を踏まえた追加利上げ余地が意識されている。加えて、財政運営や国債発行を巡る発信がJGB金利を通じて円相場の変動要因となりやすく、長期金利が上振れする局面では円の買い戻しが入りやすい。日米金利差はなおドル優位だが、日本側のデータが強い場合は「利上げ時期前倒し」観測が再燃し、ドル円上値を抑えるリスクとなる。
総じて、基調は金利差に支えられたドル高・円安だが、来週は米雇用・CPI、再来週は日本GDP・CPIとFOMC議事要旨が重なり、高値圏でのボラティリティ上昇を想定したい。
来週以降の注目イベント
2月11日(水) 米雇用統計(1月)、米10年債入札
2月12日(木) 米30年債入札
2月13日(金) 米CPI(1月)
2月16日(月) 日本GDP速報(10–12月期・一次速報)
2月18日(水) FOMC議事要旨(1月会合)
2月20日(金) 日本CPI(1月)、米PCEデフレーター(個人所得・個人支出)
BTC/USD ビットコイン相場
BTC/USD (ビットコイン 相場) – 週足 –

チャート分析
週足のBTC/USDは、昨年後半に付けた120K近辺の高値圏から調整が続き、11月以降は90K台前半〜100K近辺での保ち合いを下放れ。今週は63K台まで急落し、下落の加速局面に入った。86〜92Kの需要帯を割り込んだ後、76K近辺でいったん下げ止まりを試したものの戻りが続かず、サポートを段階的に崩しながら下値の空白を埋める形で売りが優勢となっている。
現状は、長期の上昇チャネル下限の手前で下げ止まりを探る局面だが、週足終値で70Kを回復できない限り、戻りは売られやすい。上値は76〜78Kが第一の戻り売りゾーンで、その上は88〜92Kがレジスタンスとして厚く、ここを奪回できない限りトレンドの再建は難しい。下値では60Kが心理的節目で、割り込む場合は52〜55K付近の長期トレンド下限まで調整余地が広がりやすい。
週足ベースでは中期モメンタムが明確に下向きへ転じており、当面は「戻り売り優位」の局面として、60K防衛と76K回復のどちらが先行するかが焦点となる。
BTC/USD (ビットコイン 相場) – 4h-

チャート分析
BTC/USDは4時間足で下落トレンドが鮮明。1月後半に90K手前での持ち合いを下放れた後、戻り局面でも高値を切り下げながら売りが優勢となり、76Kの主要サポート割れをきっかけに63K台まで急落した。直近は大陰線が連続し、短期モメンタムは売り主導のまま推移している。急落後も下ヒゲを伴う場面はあるが、反発の足が続かず需給の軽さが意識される。
下落の過程では、88〜90Kの中段レンジが上値抵抗へ転じ、86K近辺の水平サポートもブレイク。いったん82K台で踏みとどまる場面があったものの反発は限定的で、戻り売りが継続した。続いて78〜76Kで小康状態を作ったが、同レンジを維持できずにストップを巻き込みながら一段安となっている。
なお足もとは62〜64Kが当面の攻防で、ここを終値ベースで割り込むと60K割れまで値が走りやすい。一方、短期的に落ち着きを取り戻すには、まず69〜71Kへの戻りで売り圧力が鈍るかを確認し、次に74〜76K(旧サポート)の奪回が必要条件となる。
上値の焦点
69〜71K:急落後の戻り目安。戻りが止まるなら売り優勢の継続サインになりやすい。
74〜76K:直近のブレイク水準。回復・定着できない限り、戻りは売られやすい。
78〜80K:次の戻り売りゾーン。反発局面の利確とショート新規が集まりやすい。
82〜86K:中期の分岐帯。回復できれば下げ止まりシナリオが現実味を帯びる。
下値の焦点
62〜64K:足もとの支持帯。割り込みでパニック的な下押しが出やすい。
60K:心理的節目。割れる場合は58K台までの下値余地を意識。
58〜56K:下落拡大時の次の受け皿。短期のショートカバーが入りやすい。
52〜55K:週足チャネル下限が意識される領域。中期調整の最終防衛ライン。
ファンダメンタルズ
今週のBTCは70K割れを起点に下落が加速し、65K割れまで水準を切り下げた。背景には米株,特にテックのリスクオフとレバレッジ解消が重なり、先物主導の投げを伴う形で下値を拡大した。
デリバティブ市場ではロングの強制清算が相次ぎ、流動性が薄い時間帯に値が飛びやすい。スポットでも「押し目買いの不在」が目立ち、価格下落がETFの含み損を拡大させることで資金流出を促す負の循環が意識されている。
マクロ面ではFRBが1月会合でFF金利を3.50〜3.75%に据え置き、次の材料はインフレと雇用の再加速・失速のどちらに振れるか。金利低下が進みにくい局面では、暗号資産はリスク資産として上値が重くなりやすく、ボラティリティ上昇局面では現物より先物が価格形成を主導しやすい。
政策・制度面では、米国で暗号資産の市場構造を巡る法整備が停滞気味とされ、センチメントの下支え材料が乏しい。短期的には「売りが尽きたか」よりも「信用収縮が一巡したか」が焦点で、ETFフローと清算動向がテクニカルの戻りを左右しやすい。
VIX 恐怖指数
VIX (恐怖指数 相場) – 日足 –
値が高い → 投資家がリスクを強く警戒している状態。
値が低い → 市場が安定、投資家が安心している状態。
※チャート上に目安のラインを引いてあります。

VIX指数は21台後半まで切り上がり、20(やや不安定)を上抜けて警戒感が再点灯している。もっとも30(不安定・警戒)には距離があり、現状は「リスクオフ優勢だがパニック未満」で、22〜24の上値を試すか、20割れで再び落ち着くかが焦点となる。
US10Y 米10年債利回り相場
US10Y ( 米10年債利回り相場) – 日足 –

通常、米10年債利回りはドル相場と連動しやすい傾向がある。
足もとでは4.18%前後で推移し、4.0%台前半の押し目を固めながら切り上げ基調が続いている。一方で、年初来高値から引かれる下降トレンドラインが上値を抑えており、上昇トレンドラインとの収束点が近づく中で、持ち合いの煮詰まりが意識される局面だ。
直近は4.25〜4.30%が戻りの上限帯で、ここを終値ベースで上抜けて定着できれば、4.40〜4.50%方向への再上昇余地が広がる。逆に、下値は4.05〜4.10%が短期のコアサポートで、割り込む場合は3.95%近辺までの押しが視野に入る。
ベースシナリオは4.05〜4.30%レンジの継続。レンジ上抜けならドル高再開の支援材料となりやすく、下抜けならドル円は高値圏で一段と伸び悩みやすい。
まとめ

全体まとめ
USD/JPY ドル円
ドル円は4時間足で押し目を作りつつ156円台後半まで切り返し、短期モメンタムは上向きが優勢。ただ、週足では159〜160円に長期の下降トレンドラインと戻り高値帯が重なり、上値はなお重い。下値は156.2〜156.5円が目先の分水嶺で、割り込む場合は155.4〜155.6円、さらに152円台前半まで調整余地が広がりやすい。
BTC/USD ビットコイン
ビットコインは保ち合い下放れ後に下落が加速し、足もとは63K台で推移。週足は戻り売り優位が明確で、上値は69〜71K、74〜76K(旧サポート)を回復できるかが焦点。下値は62〜64Kの支持が崩れると60K割れ、次いで58〜56K、52〜55Kが意識される。
その他(VIX/金利)
VIXは21台後半へ上昇し、20を上抜けて警戒感が再点灯。米10年債利回りは4.18%前後で切り上げ基調を維持しつつ、4.05〜4.30%レンジの収束局面。4.25〜4.30%の上抜けはドル高を後押ししやすい一方、4.05%割れならリスク資産は一段と神経質になりやすい。
↓下にミニ用語辞典を用意しました!ご参考までに!!
それではまた来週!
ミニ用語辞典
- FOMC:米国の中央銀行会合。政策金利(お金の値段)を決める場。
- CPI:消費者物価指数。物価の上がり下がり=インフレ度合いを示す指標。
- 米雇用統計(NFP):米国の働く人の増減などを発表。景気の“体温計”。
- 利下げ観測:市場が「金利を下げそう」と見込むこと。金利が下がるとドルは弱くなりやすい。
- 政策金利:中央銀行が決める基準金利。世の中の金利の“起点”。
- bp(ベーシスポイント):金利の最小単位。1bp=0.01%(25bp=0.25%)。
- 米債利回り:米国債の利回り。将来の金利見通しの“合成値”で、ドルの強弱に影響。
- 声明:FOMC後に出る公式文。景気やインフレへの見方が端的に書かれる。
- フォワードガイダンス:中央銀行が「今後はこう動くかも」と事前にヒントを出すこと。
- レートパス:これからの政策金利がどう推移しそうかという道筋。
- ETF(現物ETF):株のように売買できる投資信託。現物ETFは実物のビットコインを裏で保有。
- ETFフロー:ETFに入った/出たお金の流れ(流入=買い超、流出=売り超の目安)。
- デジタル資産ファンド:暗号資産に投資するファンド全般。週次の資金の出入りが参考材料。
- 流入/流出:資金が入る/出ること。価格の追い風/向かい風になりやすい。
- レンジ(保ち合い):価格が上下に挟まれて往復する状態。
- レジスタンス(抵抗帯):上がりにくい天井ゾーン。売りが出やすい価格帯。
- サポート(支持帯):下がりにくい床ゾーン。買いが出やすい価格帯。
- 押し目:上昇トレンド中の一時的な下げ。買い直しポイントになりやすい。
- 上目線/下目線:相場の基本想定。上目線=上がりやすい想定/下目線=下がりやすい想定。
- 逆張り:レンジの端(高値・安値)で反対方向に仕掛ける手法。
- ボラティリティ:価格の振れ幅の大きさ。大きいほど短時間で値が動く。
- VIX(恐怖指数):米株のボラティリティ期待を示す指数。高い=リスク回避、低い=安定しやすい。
- US10Y:米10年国債利回りの略称。
- モメンタム:上げ/下げの勢い。強いほどトレンド継続が意識されやすい。
- 流動性:売買が成立しやすい度合い。流動性狩り(ストップ狩り)=ストップ注文が溜まる価格帯を一時的に突く動き。

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