本レポートでは ドル円(USD/JPY) と ビットコイン(BTC/USD) を中心に取り上げます。為替と暗号資産という異なるマーケットを同時に追うことで、資金の流れや投資家心理を多面的に把握し、来週に向けた展望を考えるためのヒントをチャートとファンダメンタルズの両面から整理していきます!

この記事を読むことで、相場の流れを短時間で把握し、トレード判断に直結する実践的なヒントを得られます。
・ドル円 / ビットコインの最新チャート動向
・「今どこに注目すべきか」がひと目で整理できる
・忙しい人でも短時間で相場の流れを把握できる
システムでは自動で運用してくれるため、投資家自身が売買判断をする必要はありません。
ですが、「なぜ今週は利益が出たのか/損失が出たのか」を理解できると、安心感が大きく変わります。
・相場がどう動いたからシステムがこういう成績を出したのかが直感的にわかる
・変動が大きいときに「これは想定内の動きだ」と冷静に構えられる
・運用を長期的に続けるうえでの納得感につながる
この記事を読むことで、相場をシンプルに理解できます。
システム運用をより安心して続けるための“理解の軸”になるはずです。
USD/JPY ドル円相場
USD/JPY (ドル円 相場) – 週足 –

チャート分析
ドル円長期足は、円高圏でのレンジ推移中です。特に目線は持っていませんが、ラインをブレイクしない限り上の抵抗レンジへささやかに向かっていくだろうと考えられます。先週比でやや上げてきている様子です。
USD/JPY (ドル円 相場) – 4h –

チャート分析
今週は50日近く続いた大型レンジを上方にブレイクしました。前週高値を上抜けし、さらに前月高値にも迫る勢いを見せています。ただし、前月の高値付近には天井を形成した抵抗帯が控えており、ここを突破できるかが大きな注目点です。基本的な目線としては、抵抗帯までは上目線を意識しています。
ファンダメンタルズ
FOMCの余波:先週のFOMCは想定通り25bp利下げ(4.00–4.25%)。今後は“データ次第”で追加調整との示唆で、ドルの一方向の弱化にはつながりにくいトーンでした。
米長期金利の高止まり:今週の米10年はおおむね4.1〜4.2%台で推移し、ドルの下支えに。9/26時点も約4.18%。
日銀:据え置き+ETF/J-REITの段階売却:9/19決定文で、ETFは年約3300億円、J-REITは年約50億円のペースで市場売却と明記。過度な緩和の後片付けを進めつつ、政策は段階的に。
東京CPI:9月の東京コアCPIは前年比+2.5%で前月と同じ。目標超の粘着を維持しており、10/29–30の日銀会合への思惑材料。
インフレ指標(米PCE):8月PCE/コアPCEは9/26(金)21:30 JSTに発表予定。結果次第で米金利・ドル円の短期方向感がブレやすい。
来週以降の注目イベント
・米PCE/コアPCE(8月) 9/26(金)21:30。結果で米金利の再評価。
・米政府機関の資金切れ期限(米時間9/30)→JST 10/1前後。リスク回避の円買いに注意。
・東京CPIの次報・賃金統計など:10/29–30 日銀の判断材料。
BTC/USD ビットコイン相場
BTC/USD (ビットコイン 相場) – 週足 –

チャート分析
長期目線では、依然と上目線ではありますが上昇速度がかなり急になってきているので、急落に注意したいところです。前月安値を割り込んできたら再検討です。
BTC/USD (ビットコイン 相場) – 4h-

チャート分析
今週は大きな下落幅を記録し、前週の安値を勢いよく割り込みました。その過程で大規模なレバレッジ連鎖清算が発生し、数千億円規模のロングポジションが一気に飛んだ模様です。テクニカル的には抵抗帯へ再び回帰し、現在は反発を待つ局面となっています。今後、どこまで下方に割り込むかが注目されますが、基本的な目線としては逆張りの上目線を意識しています。
ファンダメンタルズ
今週の下落ドライバー:週初に今年最大級のデレバが発生。強制ロスカットは約$1.1〜1.6B規模との推計が並び、下落を加速。
ETFフローのブレ:9/22に約$363Mの純流出、一方で9/24は約$241Mの純流入と持ち直し。日替わりで強弱が入れ替わり、トレンドはまだ固まらず。
マクロの風向き:FOMCの25bp利下げは本来は追い風だが、米長期金利の高止まりやPCE前の様子見でリスクオンが伸びず、戻りは鈍い。
足元の価格コンテキスト:週後半も重さが残り、主要アルト含め軟調。PCEへの警戒で“レバ掃除後の反発”が伸びきらない構図。
VIX 恐怖指数
VIX (恐怖指数 相場) – 日足 –
値が高い → 投資家がリスクを強く警戒している状態。
値が低い → 市場が安定、投資家が安心している状態。
※チャート上に目安のラインを引いてあります。

VIX指数は、安定圏で推移。
比較的安定した一週間だったと思います。
US10Y 米10年債利回り相場
US10Y ( 米10年債利回り相場) – 日足 –

通常、米国債利回りはドル相場と連動しやすい傾向があります。現在、10年債利回りは4%前後で推移しており、反発ゾーンからの反発を経て、トレンドライン上限をターゲットに動いている状況です。今後の展開に注目です。
まとめ

USD/JPY ドル円
長期・4hともにレンジ相場継続。今週は大型レンジを上抜け、前月高値手前の抵抗帯を試す流れ。
先週FOMCの小幅利下げ後も米10年金利が4%前後で高止まり→ドルの下支え。
日銀は据え置き基調だが、ETF/J-REITの段階売却で“ほんのりタカ寄り”の観測が残存。
週内は戻りを試しつつも、抵抗帯付近ではヘッドラインで振れやすい地合い。
BTC/USD ビットコイン
長期は上目線維持だが、上昇スピードが速く“急落リスク”に要注意。
週前半は今年屈指の規模のロング清算が発生→前週安値を割り込み一段安。
現物BTC ETFフローは日替わりで強弱が入れ替わり、前半は流出優位、後半は一部で流入を確認。
清算で過剰レバは整理方向だが、戻りはフロー次第。米金利の再上振れには弱い。
その他(センチメント/金利)
VIX:安定圏で推移。イベント通過後のボラは相対的に落ち着いた一週間。
米10年債利回り:4%前後で高止まり。反発ゾーンからトレンドライン上限を試す動き。
金利差の急縮小は見えにくく、ドル円の下押しは限定的になりやすい環境。
↓下にミニ用語辞典を用意しました!ご参考までに!!
それではまた来週!
ミニ用語辞典
- FOMC:米国の中央銀行会合。政策金利(お金の値段)を決める場。
- CPI:消費者物価指数。物価の上がり下がり=インフレ度合いを示す指標。
- 米雇用統計(NFP):米国の働く人の増減などを発表。景気の“体温計”。
- 利下げ観測:市場が「金利を下げそう」と見込むこと。金利が下がるとドルは弱くなりやすい。
- 政策金利:中央銀行が決める基準金利。世の中の金利の“起点”。
- bp(ベーシスポイント):金利の最小単位。1bp=0.01%(25bp=0.25%)。
- 米債利回り:米国債の利回り。将来の金利見通しの“合成値”で、ドルの強弱に影響。
- 声明:FOMC後に出る公式文。景気やインフレへの見方が端的に書かれる。
- フォワードガイダンス:中央銀行が「今後はこう動くかも」と事前にヒントを出すこと。
- レートパス:これからの政策金利がどう推移しそうかという道筋。
- ETF(現物ETF):株のように売買できる投資信託。現物ETFは実物のビットコインを裏で保有。
- ETFフロー:ETFに入った/出たお金の流れ(流入=買い超、流出=売り超の目安)。
- デジタル資産ファンド:暗号資産に投資するファンド全般。週次の資金の出入りが参考材料。
- 流入/流出:資金が入る/出ること。価格の追い風/向かい風になりやすい。
- レンジ(保ち合い):価格が上下に挟まれて往復する状態。
- レジスタンス(抵抗帯):上がりにくい天井ゾーン。売りが出やすい価格帯。
- サポート(支持帯):下がりにくい床ゾーン。買いが出やすい価格帯。
- 押し目:上昇トレンド中の一時的な下げ。買い直しポイントになりやすい。
- 上目線/下目線:相場の基本想定。上目線=上がりやすい想定/下目線=下がりやすい想定。
- 逆張り:レンジの端(高値・安値)で反対方向に仕掛ける手法。
- ボラティリティ:価格の振れ幅の大きさ。大きいほど短時間で値が動く。
- VIX(恐怖指数):米株のボラティリティ期待を示す指数。高い=リスク回避、低い=安定しやすい。
- US10Y:米10年国債利回りの略称。
- モメンタム:上げ/下げの勢い。強いほどトレンド継続が意識されやすい。
- 流動性:売買が成立しやすい度合い。流動性狩り(ストップ狩り)=ストップ注文が溜まる価格帯を一時的に突く動き。

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