【11/14】欧州トレーダーYの最新マーケット分析

本レポートでは ドル円(USD/JPY)ビットコイン(BTC/USD) を中心に取り上げます。為替と暗号資産という異なるマーケットを同時に追うことで、資金の流れや投資家心理を多面的に把握し、来週に向けた展望を考えるためのヒントをチャートとファンダメンタルズの両面から整理していきます!

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この記事を読むことで、相場の流れを短時間で把握し、トレード判断に直結する実践的なヒントを得られます。

・ドル円 / ビットコインの最新チャート動向
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目次

USD/JPY ドル円相場

USD/JPY (ドル円 相場) – 週足 –

チャート分析

ドル円は週足ベースで上昇トレンドを維持しつつ、現在は154円台後半〜155円手前で推移している。
155円近辺には長期の下降トレンドラインと過去高値帯が重なり、上値を試しながらも戻り売りが出やすい局面となっている。

下値は151〜152円ゾーンと147〜148円台のサポート帯が意識されており、いずれかを割り込むかどうかがトレンド継続の分岐となりそうだ。

USD/JPY (ドル円 相場) – 4h –

チャート分析

ドル円は155円手前で上値を抑えられた後、現在は154円台半ばでの持ち合いとなっている。

4時間足では、155円ちょうど手前に引かれた水平レジスタンスと、上位足から続く下降トレンドラインが重なっており、154.7〜155.0円が明確な上値のフシとして意識されている。

一方で、以前は供給帯として機能していた153.8〜154.2円ゾーンは、現在は押し目候補のレジサポ転換帯となっている。

いったんこのゾーンを上抜けたあとも複数回押し目を付けており、同水準を維持できる限りは、高値圏での「上昇トレンド内の調整」と見る向きが優勢だ。

ただし、153.8〜154.2円を明確に割り込むと、153.2〜153.5円や152.8〜153.0円といった下のサポート帯までの戻り試しが意識され、4時間足ベースのモメンタムは一段と鈍りやすい。


全体としては、高値圏でのレンジ形成局面に入りつつあり、155円手前の上抜けが再度失敗するのか、それとも154円台半ばでの値固めを経て再び上値トライに向かうのかが今週の焦点となる。

上値の焦点

154.7〜155.0円:直近高値帯かつ下降トレンドライン上限。ここを実体ベースで上抜けて定着できれば、155円台前半〜後半方向への一段高シナリオが強まる一方、再度跳ね返される場合はダブルトップ形成による調整入りを示唆。

154.2〜154.5円:高値圏レンジの中心ゾーン。上抜けが続く間は買い優勢だが、上ヒゲが増えるようなら短期的な天井圏サイン。

153.8〜154.2円:レジスタンス転換帯。押し目買いの主戦場であり、このゾーン上で推移できるかどうかが上昇トレンド維持の鍵となる。

下値の焦点

153.2〜153.5円:一段下のサポート候補。ここで下げ止まれば高値圏調整にとどまるが、明確に割り込むとトレンド鈍化が鮮明に。

152.8〜153.0円:直近の押し目安値帯。ブレイクした場合は151円台後半方向までの調整余地が意識される。

151.7〜151.9円:中期的な押し目候補水準。ここまでの調整で踏みとどまれれば中期上昇シナリオは温存されるが、割り込む場合は一段の下押しリスク拡大に要警戒。


ファンダメンタルズ

10月FOMCでは2会合連続となる0.25ポイントの利下げが実施され、政策金利は3.75〜4.00%レンジへ。

量的引き締めの終了も12月初めに予定されており、全体としては金融環境の緩和方向が維持されている。

もっとも、その後もインフレ率はPCEベースでおおむね3%近辺と目標をやや上回る水準にとどまり、米10年債利回りも4%台前半での推移が続くなど、金利低下ペースは緩やかだ。

一方、米国内では長期化していた政府閉鎖の影響で、10月分の雇用統計やCPIなど一部の主要指標が公表できない異例の事態となっている。

統計の空白が続くなかで、12月FOMCで追加利下げが行われるかどうかは見方が割れており、「年内もう一度の利下げ」は確実視できない状況だ。

こうした不透明感がドル金利とドル相場の上昇余地を抑える一因となっている。

日本では、日銀が10月会合で政策金利0.5%を据え置いたものの、会合の「主な意見」では早期追加利上げを検討すべきだとする声が前回より増加。

IMFも日本の成長見通しを引き上げるとともに、中期的には1.5%程度までの段階的な金利引き上げを想定している。

新政権からも「賃金主導のインフレ定着を見極めつつ、過度な円安は回避すべき」とのメッセージが相次いでおり、日銀のタカ派化観測はくすぶり続けている。

現時点では、米金利は高止まりしつつも追加利下げを巡る不確実性が意識される一方、日銀側では「いつ利上げを打ち出すか」が次第に焦点となっている。

結果として、ドル円は高金利通貨としてのドル買い・円売りが支配的でありながらも、日銀のスタンス変更や日本指標の強さ次第では、円買い戻しを伴うボラティリティの高まりやすい局面が続きそうだ。


来週以降の注目イベント

11月17日(月) 日本GDP速報(7–9月期)

11月18日(火) 米輸入物価指数(10月)、米鉱工業生産(10月)、日本機械受注(9月)

11月19日(水) 米住宅着工・建設許可(10月)、FOMC議事要旨(10月会合)

11月20日(木) 米フィラデルフィア連銀指数(11月)、米景気先行指数・中古住宅販売(10月)、日本CPI(10月)

11月21日(金) 米ミシガン大学消費者信頼感指数(11月・確報)


BTC/USD ビットコイン相場

BTC/USD (ビットコイン 相場) – 週足 –

チャート分析

週足では、10月後半以降に105K〜115Kのレンジを下方ブレイクした流れを引き継ぎ、今週は100Kライン前後での攻防が続いている。

足もとでは99K台後半で推移しており、心理的節目である100Kを挟んだもみ合いとなっている。

一時は100Kを明確に割り込み、96〜97K近辺に位置する上昇トレンドラインまで下押しする場面があったが、現状では同水準からの自律反発により再び100Kラインを試す格好となっている。

上値は100K〜102Kが直近の戻り売りゾーンとなり、その上には105K〜109K、および112K前後のレジスタンス帯が控える。

これらの水準を段階的に回復できない限り、中期的には「戻り売り優位」の下方向バイアスが続きやすい。

下値では、96〜97K近辺の上昇トレンドサポートが第一の防衛ラインであり、割り込むと90K台前半までの調整余地が意識される局面となる。

週足ベースでは依然として長期上昇トレンドは維持されているものの、目先は中期サポート帯を試す局面が続く構図であり、100Kラインを再び上抜けて定着できるか、それとも96〜97Kのトレンドサポートを割り込んで調整が一段と深まるかが当面の分岐点となりそうだ。

BTC/USD (ビットコイン 相場) – 4h-

チャート分析

今週のBTC/USDは、先週の戻り高値となった102K台前半から再び売りが優勢となり、100Kを割り込んで下落。

一時は98K台後半まで下押しした後、足もとでは99K〜100Kのサポート帯と、下向きの短期トレンドに挟まれた持ち合いとなっている。

4時間足では、直近の戻り高値帯として101.5〜103Kが明確になっており、ここを上抜けられるかどうかが短期リバウンド継続の分岐点。

一方で、99〜100Kのサポートを明確に割り込むと、96〜97K近辺に走る上昇トレンド支持線までの下値余地が意識される局面だ。

中期的には依然として長期上昇トレンド内の調整局面と位置付けられるものの、短期モメンタムは下向きで、戻り売り圧力が優勢な状態。

現状では「99〜100Kを守れるかどうか」が焦点で、同水準を維持できれば101.5〜103K方向への戻り試し、割り込めば96〜97Kのトレンドサポート割れを警戒する展開となりやすい。

上値の焦点

101.5〜103.0K:直近の戻り高値帯。ここを上抜け・定着できれば、ショートカバーを伴う反発余地が広がる水準。
105.0〜106.0K:直近のサポート崩れポイント。戻り売りが出やすいレジスタンスゾーン。
108.5〜109.5K:中期的な分岐帯。ここを明確に回復できれば、4時間足ベースの下落トレンド一巡シグナル。
111.5〜113.0K:戻り高値圏。短期的には利確売りと戻り売りが集中しやすい価格帯。

下値の焦点

99.5〜98.5K:足もとのサポート帯。維持できればレンジ下限として機能しやすい。
97.5〜96.5K:上昇トレンド支持線が通過するゾーン。割り込みで中期調整が一段と加速しやすい。
94.0〜92.5K:下落拡大時の次の節目。到達時にはショートカバーが入りやすい水準。
90K台前半:心理的節目かつ長期上昇トレンド維持の最終防衛ライン。

ファンダメンタルズ

今週も、先月FOMCで決まった0.25%利下げ(FF3.75〜4.00%)と12月1日のQT終了方針がメインテーマ。

景気減速を踏まえた緩和寄りのトーンは維持しつつ、追加利下げには慎重というスタンスが意識されている。

米金利の鈍化はドル高を抑えつつ、リスク資産には下支え要因として働く状況だ。

暗号資産市場では、先週までの急落を受けたレバレッジ整理とロングポジションの巻き戻しが続き、デリバティブ市場では11月初旬にかけて約80億ドル規模の清算が確認された。

建玉縮小と出来高減少が重なり、短期的には戻りが鈍くなりやすい。

ETF関連は、10月末の資金流出にいったん落ち着きが見られる一方で、新規流入は限定的

利下げ・QT終了見通しは中長期的な支援材料になり得るが、短期的には「需要の軽さ」が上値の重さとして意識されている。

BTCは週足ベースで約5%の下落となり、テクニカル面では100K〜97K帯が押し目候補の中心ゾーンとして再確認された形。

中期トレンド自体はまだ崩れておらず、このゾーンを維持できるかが今後の反発余地を占うポイントとなる。

VIX 恐怖指数

VIX (恐怖指数 相場) – 日足 –

値が高い → 投資家がリスクを強く警戒している状態。

値が低い → 市場が安定、投資家が安心している状態。

※チャート上に目安のラインを引いてあります。

VIX指数は、安定圏で推移。

US10Y 米10年債利回り相場

US10Y ( 米10年債利回り相場) – 日足 –

通常、米国債利回りはドル相場と連動しやすい傾向があります。

足もとでは4.1%前後での攻防が続いている。短期の上昇トレンドラインと長期の下降トレンドラインに挟まれ、三角持ち合いの様相が強まっている。

今週は4.0%台前半で下値を切り上げつつも、約4.15%付近を通る下降トレンドラインが上値を抑え、戻り売りと押し目買いが交錯する伸び悩みの展開。

直近では4.0〜4.05%がサポートとして意識されており、維持できれば4.15%方向への再上昇余地を残す一方、割り込む場合は3.90〜3.85%までの下押しが視野に入る。

上方向は4.12〜4.20%が戻りの上限帯。終値ベースで4.15%超えが定着すれば、下降トレンドラインのブレイクとなり、金利上昇=ドル高再開のシグナルになりやすい。

ベースシナリオは4.0〜4.2%レンジ継続で、利下げペースやインフレ鈍化を巡る思惑次第でレンジブレイクを探る局面が続く。

まとめ

USD/JPY ドル円
ドル円は154円台半ば〜155円手前で高止まりし、長期の下降トレンドラインと155円近辺のレジスタンスが上値を抑える展開。
下値は151〜152円ゾーンが中期サポート候補で、当面は153〜155円レンジ内での高値圏持ち合いが続きやすい。

BTC/USD ビットコイン
ビットコインは100K割れを巡る攻防が続き、足もとは99K前後で推移。
上値は101.5〜103Kおよび105K近辺が戻り売りゾーンとなっており、96〜97Kの上昇トレンド支持線が当面の下値メド。戻り売り優勢の調整局面が継続している。

その他(VIX/金利)
米10年債利回りは4.0〜4.2%のレンジ内で推移し、4.0〜4.05%のサポートと4.15%前後のレジスタンスに挟まれた三角持ち合いが続く。
VIXは落ち着いた水準を維持しており、リスク資産全体は警戒感を残しつつもパニックには至っていない。

↓下にミニ用語辞典を用意しました!ご参考までに!!

それではまた来週!

ミニ用語辞典

  • FOMC:米国の中央銀行会合。政策金利(お金の値段)を決める場。
  • CPI:消費者物価指数。物価の上がり下がり=インフレ度合いを示す指標。
  • 米雇用統計(NFP):米国の働く人の増減などを発表。景気の“体温計”。
  • 利下げ観測:市場が「金利を下げそう」と見込むこと。金利が下がるとドルは弱くなりやすい。
  • 政策金利:中央銀行が決める基準金利。世の中の金利の“起点”。
  • bp(ベーシスポイント):金利の最小単位。1bp=0.01%(25bp=0.25%)。
  • 米債利回り:米国債の利回り。将来の金利見通しの“合成値”で、ドルの強弱に影響。
  • 声明:FOMC後に出る公式文。景気やインフレへの見方が端的に書かれる。
  • フォワードガイダンス:中央銀行が「今後はこう動くかも」と事前にヒントを出すこと。
  • レートパス:これからの政策金利がどう推移しそうかという道筋。
  • ETF(現物ETF):株のように売買できる投資信託。現物ETFは実物のビットコインを裏で保有。
  • ETFフロー:ETFに入った/出たお金の流れ(流入=買い超、流出=売り超の目安)。
  • デジタル資産ファンド:暗号資産に投資するファンド全般。週次の資金の出入りが参考材料。
  • 流入/流出:資金が入る/出ること。価格の追い風/向かい風になりやすい。
  • レンジ(保ち合い):価格が上下に挟まれて往復する状態。
  • レジスタンス(抵抗帯):上がりにくい天井ゾーン。売りが出やすい価格帯。
  • サポート(支持帯):下がりにくい床ゾーン。買いが出やすい価格帯。
  • 押し目:上昇トレンド中の一時的な下げ。買い直しポイントになりやすい。
  • 上目線/下目線:相場の基本想定。上目線=上がりやすい想定/下目線=下がりやすい想定
  • 逆張り:レンジの端(高値・安値)で反対方向に仕掛ける手法。
  • ボラティリティ:価格の振れ幅の大きさ。大きいほど短時間で値が動く。
  • VIX(恐怖指数):米株のボラティリティ期待を示す指数。高い=リスク回避、低い=安定しやすい。
  • US10Y:米10年国債利回りの略称。
  • モメンタム:上げ/下げの勢い。強いほどトレンド継続が意識されやすい。
  • 流動性:売買が成立しやすい度合い。流動性狩り(ストップ狩り)=ストップ注文が溜まる価格帯を一時的に突く動き。

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