【10/17】欧州トレーダーYの最新マーケット分析

本レポートでは ドル円(USD/JPY)ビットコイン(BTC/USD) を中心に取り上げます。為替と暗号資産という異なるマーケットを同時に追うことで、資金の流れや投資家心理を多面的に把握し、来週に向けた展望を考えるためのヒントをチャートとファンダメンタルズの両面から整理していきます!

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この記事を読むことで、相場の流れを短時間で把握し、トレード判断に直結する実践的なヒントを得られます。

・ドル円 / ビットコインの最新チャート動向
・「今どこに注目すべきか」がひと目で整理できる
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システムでは自動で運用してくれるため、投資家自身が売買判断をする必要はありません。
ですが、「なぜ今週は利益が出たのか/損失が出たのか」を理解できると、安心感が大きく変わります。

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システム運用をより安心して続けるための“理解の軸”になるはずです。

目次

USD/JPY ドル円相場

USD/JPY (ドル円 相場) – 週足 –

チャート分析

ドル円長期足は、円高圏でのレンジ推移中です。特に目線は持っていませんが、ラインをブレイクしない限り上の抵抗レンジへささやかに向かっていくだろうと考えられます。先週は大きく上値を伸ばしましたが、抵抗帯に反発される形となりました。

USD/JPY (ドル円 相場) – 4h –

チャート分析

先週の急伸で151〜152円台の上値抵抗帯に到達後、反落。現在は150円前半での持ち合いが続いており、短期的にはレンジでの攻防となっています。
中期的には依然として上昇トレンド内にありますが、上昇モメンタムは一服。150円ちょうど前後のブレイクラインを維持できるかが焦点です。
この水準を明確に守れば上値再トライの余地が残る一方、割り込むと149円台半ば〜148円台後半への調整が進みやすい構図です。
今週は方向感の乏しい展開が予想され、戻り売りと押し目買いの両方を意識したバランス戦略が求められる局面といえます。

上値の焦点

150.8〜151.1円:直近の戻り高値ゾーン。ここを上抜ければ一段の反発が見込まれ、再び上昇トレンド再開の可能性。

151.5〜151.9円:節目が密集する供給帯。上昇が鈍化しやすく、戻り売りが意識される。

152.5〜153.0円:上昇モメンタムが復活すれば高値更新の分岐点。抜け定着で再び上値余地が広がる。

下値の焦点
150.0〜150.2円:現在のレンジ下限かつ重要サポート。割り込みなら調整加速に注意。

149.3〜149.6円:4H足での押し安値帯。初回は反発が入りやすい。

148.8〜149.0円:中期トレンド転換の最終ライン。ここを明確に下抜けると下方向優勢へ。

ファンダメンタルズ

米金利低下がドルの上値を重く:米10年債利回りは一時4%割れ近辺(~3.97%)。景気減速懸念と政府閉鎖長期化の影響で低下基調が続き、ドル買いの勢いを鈍らせる材料に。
米政府閉鎖が経済統計の発表日程に波及:BLSは9月CPIを10/24(金)21:30 JSTに延期して公表予定(特例扱い)。閉鎖は16日目に入り、市場はデータ空白と成長押し下げリスクを警戒。
米消費動向:9月小売売上高はスケジュール上10/16(木)ETの公表期日だったが、閉鎖で不透明。シカゴ連銀の推計では除く自動車+0.5%と底堅さを示唆。確定データは要確認。
FOMCまでの手掛かり限定:次回FOMCは10/28–29(米国)。パウエル議長会見は10/30(木)03:30 JST。CPIの出方次第でガイダンス解釈が揺れやすい。
日銀サイドは“慎重な正常化”と“タカ派”が併存:清水誠一理事は「正の金利環境への経済の反応に不確実性」として慎重姿勢を強調。一方、田村直樹審議委員は更なる利上げに前向き。ボード内の温度差が意識されやすい。
インフレ基調(日本):東京都区部コアCPIは前年比+2.5%で粘着、全国CPIも今週末(9月分)に公表予定。足元の物価粘着は円金利の上振れ観測に繋がる一方、景気配慮で日銀のペースは限定的との見方。
為替介入リスクへの言及継続:加藤財務相は「一方的で急速な動きに警戒」と牽制。150円前後は当局の警戒ゾーンとして意識されやすい。
テクニカルと地合い:市場コメントでは150付近で上値が重いとの見方。米金利が伸び悩む間は戻り売りが出やすい一方、CPI次第で上振れリスクも残る。

来週以降の注目イベント

  • 10/23(木)19:30:日本・全国CPI(9月)—粘着度と基調コアの鈍化/加速に注目。
  • 10/24(金)21:30:米・CPI(9月、延期分)—コアの減速幅と住居費の伸びが焦点。
  • 10/29–30(水–木):FOMC(米)—声明・会見の“利下げ想定の道筋”と量的引き締め言及。
  • 10/29–30(水–木):日銀金融政策決定会合(展望レポート)—政策金利据え置きでも文言のタカ寄り有無に要注意。

BTC/USD ビットコイン相場

BTC/USD (ビットコイン 相場) – 週足 –

チャート分析

12万ドル台でいったん上値を弾かれ、先週は大陰線。今週は11.0〜11.2万ドルの支持帯での攻防となっており、短期はレンジ気味です(上限目安:11.6〜11.8万/下限目安:10.7〜10.9万)。上抜けなら再び12.0〜12.3万ドルの戻り試し、下抜けなら10万前後と上昇トレンドライン方向への押しに注意。前月安値を明確に割り込むまでは様子見優先。

BTC/USD (ビットコイン 相場) – 4h-

チャート分析

今週のBTCUSDは、前週高値(~125k)から一気に失速。121kの軸レンジを明確に下抜けし、現在は109–111kの厚い支持帯で下げ止まりを試す局面です。短期スタンスは下目線。110k台前半の戻りが鈍ければ安値割れ再トライが濃厚。一方で111kを4Hで奪回・定着できれば、113.5k→115.5k(レジ転換帯)までの自律反発余地が開けます。115.5kを上抜き日足で維持しない限り、下落トレンドの巻き戻しにとどまる想定です。

上値の焦点

109.8–111.0k:直近レジ(サポ転換候補)。4Hで上抜け→再テスト成功なら短期リバ継続。

113.5k:直近の戻り高値めど。ここで頭を抑えられやすい。

115.0–115.8k:青ライン帯(前サポ)。明確突破で下落圧力が緩む。

118.3–118.8k:赤ライン周りの強レジ。日足クローズで回復なら地合い改善。

120.0–122.6k:供給帯(厚い戻り売りゾーン)。ここを超えて定着で下落トレンド否定へ。

125–126k:直近高値圏。到達時は利食い・反落リスクに注意。

下値の焦点

108.5–109.5k:現在の下限サポ。割れで売りが走りやすい。

107.0–107.5k:最終防衛ラインの目安。明確ブレイクで105k近辺までの下押しリスク。

102k~100k:大台サポ候補。到達時はショートの利食いが入りやすいゾーン。

ファンダメンタルズ

価格とセンチメント:今週は週明けから戻り売りが優勢で一時11万ドル前後まで下落、その後は11.0〜11.6万ドルでのレンジ推移が中心。月初に付けた年初来高値圏からは約1割強の調整を維持し、リスク回避ムードが尾を引く一方で押し目買いも残存。
米現物BTC ETFフロー:10/13は主要ファンドでまとまった純流出、翌14日は一部で流入が戻り、10/15はネット流出約1.0億ドル(GBTC▲0.83億、IBIT▲0.10億、BTCO▲0.11億など)と資金はまだ往来が激しい状況。短期ではフローが価格の上値/下値を左右しやすい地合い。
マクロ連動:米10年債利回りは4%割れまで低下、ドルも今週は軟化基調。政府機関の一部閉鎖で9月CPIの公表は10/24(ET)へ後ろ倒し。金利低下・ドル軟化は中期的にBTCの追い風だが、データ空白で短期は材料難の面も。
直近のリスク要因:10/11にかけて大規模なデレバレッジ(フラッシュクラッシュ)が発生し、パーペチュアルの資金調達率などレバレッジ指標の過熱に対する警戒感が残る。急伸時は再び清算連鎖が起きやすい点に留意。
資金の綱引き:株・原油の不安定化と金利低下で「非ソブリン資産」選好は続く一方、アルトは相対弱含みでBTC優位のドミナンス維持が基本線。ETFフローが戻れば上値再試し、流出継続ならレンジ下限の試し直しがメインシナリオ。

VIX 恐怖指数

VIX (恐怖指数 相場) – 日足 –

値が高い → 投資家がリスクを強く警戒している状態。

値が低い → 市場が安定、投資家が安心している状態。

※チャート上に目安のラインを引いてあります。

VIX指数は、安定圏で推移。

今週は、やや不安定水域に突入しました。今後の市場に注目です。

US10Y 米10年債利回り相場

US10Y ( 米10年債利回り相場) – 日足 –

通常、米国債利回りはドル相場と連動しやすい傾向があります。現在は4.0%を明確割れし、直近のサポ帯(4.00–4.05%)が戻り売りゾーンに転化。短期はやや下目線で、まずは3.90%→3.85%の下値試しを優先。
一方、終値で4.05%を奪回できれば“だまし”解除でレンジ回帰(4.15–4.20%再テスト)へシフト。
今週はイベントで振れやすいので、4.05%上=強気/3.90%下=弱気を分岐に、ブレイク方向へ素直に追随。

まとめ

USD/JPY ドル円
先週の急伸で151〜152円の抵抗帯に到達後、反落して150円前半で持ち合い。基調は「レンジ」想定だが中期は上昇トレンド内。150.8〜151.1を上抜ければ151.5〜151.9→152.5〜153.0の戻り試し、150.0割れなら149.6→148.8へ調整拡大に要警戒。

BTC/USD ビットコイン
125kから失速し121k割れ、109〜111kの支持帯で下げ止まり模索。短期は「下目線」。111kを4Hで回復・定着なら113.5k→115.5kの自律反発、割れれば108.5k→107k→105k〜100kの下押しシナリオ。

その他(センチメント/金利)
VIXは安定圏からやや上振れでセンチメントは中立〜やや不安定。米10年債は4.0%割れで短期下目線、3.90→3.85%の下値試しがメイン。終値で4.05%回復なら4.15〜4.20%へレンジ回帰。金利低下はドルの上値を重く、BTCには中期的に追い風。

↓下にミニ用語辞典を用意しました!ご参考までに!!

それではまた来週!

ミニ用語辞典

  • FOMC:米国の中央銀行会合。政策金利(お金の値段)を決める場。
  • CPI:消費者物価指数。物価の上がり下がり=インフレ度合いを示す指標。
  • 米雇用統計(NFP):米国の働く人の増減などを発表。景気の“体温計”。
  • 利下げ観測:市場が「金利を下げそう」と見込むこと。金利が下がるとドルは弱くなりやすい。
  • 政策金利:中央銀行が決める基準金利。世の中の金利の“起点”。
  • bp(ベーシスポイント):金利の最小単位。1bp=0.01%(25bp=0.25%)。
  • 米債利回り:米国債の利回り。将来の金利見通しの“合成値”で、ドルの強弱に影響。
  • 声明:FOMC後に出る公式文。景気やインフレへの見方が端的に書かれる。
  • フォワードガイダンス:中央銀行が「今後はこう動くかも」と事前にヒントを出すこと。
  • レートパス:これからの政策金利がどう推移しそうかという道筋。
  • ETF(現物ETF):株のように売買できる投資信託。現物ETFは実物のビットコインを裏で保有。
  • ETFフロー:ETFに入った/出たお金の流れ(流入=買い超、流出=売り超の目安)。
  • デジタル資産ファンド:暗号資産に投資するファンド全般。週次の資金の出入りが参考材料。
  • 流入/流出:資金が入る/出ること。価格の追い風/向かい風になりやすい。
  • レンジ(保ち合い):価格が上下に挟まれて往復する状態。
  • レジスタンス(抵抗帯):上がりにくい天井ゾーン。売りが出やすい価格帯。
  • サポート(支持帯):下がりにくい床ゾーン。買いが出やすい価格帯。
  • 押し目:上昇トレンド中の一時的な下げ。買い直しポイントになりやすい。
  • 上目線/下目線:相場の基本想定。上目線=上がりやすい想定/下目線=下がりやすい想定
  • 逆張り:レンジの端(高値・安値)で反対方向に仕掛ける手法。
  • ボラティリティ:価格の振れ幅の大きさ。大きいほど短時間で値が動く。
  • VIX(恐怖指数):米株のボラティリティ期待を示す指数。高い=リスク回避、低い=安定しやすい。
  • US10Y:米10年国債利回りの略称。
  • モメンタム:上げ/下げの勢い。強いほどトレンド継続が意識されやすい。
  • 流動性:売買が成立しやすい度合い。流動性狩り(ストップ狩り)=ストップ注文が溜まる価格帯を一時的に突く動き。

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