【10/10】欧州トレーダーYの最新マーケット分析

本レポートでは ドル円(USD/JPY)ビットコイン(BTC/USD) を中心に取り上げます。為替と暗号資産という異なるマーケットを同時に追うことで、資金の流れや投資家心理を多面的に把握し、来週に向けた展望を考えるためのヒントをチャートとファンダメンタルズの両面から整理していきます!

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この記事を読むことで、相場の流れを短時間で把握し、トレード判断に直結する実践的なヒントを得られます。

・ドル円 / ビットコインの最新チャート動向
・「今どこに注目すべきか」がひと目で整理できる
・忙しい人でも短時間で相場の流れを把握できる

システムでは自動で運用してくれるため、投資家自身が売買判断をする必要はありません。
ですが、「なぜ今週は利益が出たのか/損失が出たのか」を理解できると、安心感が大きく変わります。

・相場がどう動いたからシステムがこういう成績を出したのかが直感的にわかる
・変動が大きいときに「これは想定内の動きだ」と冷静に構えられる
・運用を長期的に続けるうえでの納得感につながる

この記事を読むことで、相場をシンプルに理解できます。
システム運用をより安心して続けるための“理解の軸”になるはずです。

目次

USD/JPY ドル円相場

USD/JPY (ドル円 相場) – 週足 –

チャート分析

ドル円長期足は、円高圏でのレンジ推移中です。特に目線は持っていませんが、ラインをブレイクしない限り上の抵抗レンジへささやかに向かっていくだろうと考えられます。

USD/JPY (ドル円 相場) – 4h –

チャート分析

今週、ドル円は前週高値と前月高値を力強く上抜け、押し目らしい押し目を作らずに152円台後半まで加速。153円手前の供給帯でいったん足踏みしており、現状は上目線での浅い押し目待ちという立ち位置です。
上抜けは直前の戻り高値を次々と更新したモメンタム型ブレイク。達成感の出やすいゾーンに入っているため、高値圏の持ち合いや一時的な押し目形成には警戒が必要です。ここからはブレイク帯の支持転換が素直に機能するかがカギ。浅い押しで切り返せば上昇継続、深押しなら“行き過ぎの反動”による調整が広がりやすい構図です。

上値の焦点

・上抜け後の次の目安:153.7~154.2円(節目密集ゾーン)

・152.8~153.3円:高値圏の供給帯を4時間足で明確に上抜け・定着できるか

下値の焦点
・152.0~152.2円:直近の小さな水平棚(浅押し候補

・151.0~151.5円:前週・前月高値を含むブレイク帯の支持転換が維持できるか

・150.7円近辺:ここを明確に割れるとブレイク否定気味となり、もみ合い圏への回帰リスクが高まる

ファンダメンタルズ

米インフレ関連:連邦政府の一部閉鎖で9月CPI(本来10/15)が公表遅延の可能性。BLSは職員を一時招集して公表作業を継続との報道。CPIの行方はFOMC前の最大材料。
FRBのスタンス:9月会合の議事要旨(10/8公表)に続き、バ−理事がインフレリスクに配慮した慎重姿勢を表明。追加利下げ観測はあるが、データ待ちムード。
米景況感:9月のISMサービスは新規受注が減速し足元のモメンタム鈍化を示唆。ドルの上値を重くしやすい環境。
米金利:10年債利回りは4%台前半で推移。金利差の縮小は限定的で、為替の下支えは残る印象。
日本インフレ:東京都区部コアCPIは前年比+2.5%で粘着。国内の全国CPIは今月下旬公表予定。
企業物価(日本):9月CGPIは+2.7%。輸入物価の下落幅は縮小、コスト波及の継続度合いを示唆。

来週以降の注目イベント

  • 10/15(水)米CPI(9月):本来21:30(JST)予定だが、閉鎖の影響で遅延の可能性。発表有無に要注意。
  • 10/15(水)米ベージュブック:FOMCの判断材料。JST深夜帯。
  • 10/16(木)米PPI/小売売上高(9月):21:30(JST)。インフレの川上と需要面を同時チェック。
  • 10/23(木)日本・全国CPI(9月):コアの粘着度と賃金とのバランスに注目。
  • 10/28–29(米)FOMC10/30前後(日本)日銀会合:文言トーンと見通し改定、政策運用の細部に焦点。

BTC/USD ビットコイン相場

BTC/USD (ビットコイン 相場) – 週足 –

チャート分析

長期目線では、依然と上目線ではありますが上昇速度がかなり急になってきているので、急落に注意したいところです。前月安値を割り込んできたら再検討です。

BTC/USD (ビットコイン 相場) – 4h-

チャート分析

今週のBTCUSDは、前週の上昇を引き継いで125k付近まで高値を更新した後、利食い優勢で反落。現在は121k前後の厚い支持帯で粘る展開です。急伸→押しの基本形で、121kを軸に短期レンジを作りやすい地合いに変わってきました。ここでの反発が強ければ上昇トレンドの勢いを保ちやすく、逆に割り込むと調整拡大の警戒が高まります。

上値の焦点

・123.5~124.5k:戻り売りが出やすい帯。ここを4Hで上抜け・定着なら再び高値トライ。
・125.5~126.2k:直近高値ゾーン。ブレイクできれば上昇の第2波へ。

下値の焦点

・121.0~120.5k:ブレイク起点の支持帯(押し目候補)。
・118k近辺:割れの場合の次サポート。到達時は戻りを待つ相場に移行しやすい。
・115k:深押し最終ラインの目安。ここを明確に割れると強気継続は一旦リセット。

ファンダメンタルズ

価格とセンチメント:今週は週初に史上高値圏(約12.6万ドル)を再更新後、12.1〜12.3万ドルでのレンジ推移に移行。利確と様子見が交錯し、短期は見送りムードが混在。
米現物BTC ETFフロー:10/3〜10/8にかけて大型の純流入が連続(例:10/6=約120.5億ドル、10/7=約87.6億ドル規模)。7日連続で累計50億ドル超の流入という報道も出ており、押し目では資金が入りやすい地合い。
マクロ連動:米10年債利回りは4.1%前後。週央はドル高進行もあり、仮想通貨全体の上値をやや抑制。金利・ドル動向が短期の方向性に影響。
直近のレバ整理:史上高更新直後に数億ドル規模の清算が発生(直近24hでロング中心に約4.9億ドル清算、総額6億ドル超の指標も)。過剰レバは一旦はく落し、上昇の“重し”はやや軽減。
資金の綱引きETH現物ETFも流入継続(10/7に約4.2億ドル、10/8も約6,900万ドルの流入データ)。機関マネーはBTC軸ながら、ETHへのシフト観測も浮上。クロスでの需給は引き続き注視。

VIX 恐怖指数

VIX (恐怖指数 相場) – 日足 –

値が高い → 投資家がリスクを強く警戒している状態。

値が低い → 市場が安定、投資家が安心している状態。

※チャート上に目安のラインを引いてあります。

VIX指数は、安定圏で推移。

比較的安定した一週間だったと思います。

US10Y 米10年債利回り相場

US10Y ( 米10年債利回り相場) – 日足 –

通常、米国債利回りはドル相場と連動しやすい傾向があります。現在、10年債利回り(US10Y)は4.14%前後で推移しており、4.0%付近のサポートゾーンで下げ止まった後、やや上向きの動きを見せています。テクニカル面では上昇トレンドライン上を維持しており、4.20%前後のレジスタンス水準を試す展開。今後はFRB高官の発言や主要経済指標を受けた金利見通しの変化に市場の注目が集まっています。

まとめ

USD/JPY ドル円
前週・前月高値を力強くブレイクし、152円台後半まで一気に加速。153円手前の供給帯でいったん足踏みも、現状は上目線を維持。152.0〜152.2の浅押しが機能すれば再上昇、151.0〜151.5のブレイク帯を割り込むと調整拡大に要警戒。

BTC/USD ビットコイン
125kで達成感から反落し、121k前後の厚い支持帯で粘るレンジ気味の値動き。121kを維持できれば「押し目→再上昇」の基本線、123.5〜124.5kを上抜け・定着なら高値再トライ。割れの場合は118k→115kの下値確認シナリオ。

その他(センチメント/金利)
VIXは低位安定でリスク選好は底堅い一方、米10年債利回りは4.1%前後で推移し、4.2%近辺が上値目安。金利の上振れはドル下支え要因、イベント通過時は一時的なボラ上昇に留意。

↓下にミニ用語辞典を用意しました!ご参考までに!!

それではまた来週!

ミニ用語辞典

  • FOMC:米国の中央銀行会合。政策金利(お金の値段)を決める場。
  • CPI:消費者物価指数。物価の上がり下がり=インフレ度合いを示す指標。
  • 米雇用統計(NFP):米国の働く人の増減などを発表。景気の“体温計”。
  • 利下げ観測:市場が「金利を下げそう」と見込むこと。金利が下がるとドルは弱くなりやすい。
  • 政策金利:中央銀行が決める基準金利。世の中の金利の“起点”。
  • bp(ベーシスポイント):金利の最小単位。1bp=0.01%(25bp=0.25%)。
  • 米債利回り:米国債の利回り。将来の金利見通しの“合成値”で、ドルの強弱に影響。
  • 声明:FOMC後に出る公式文。景気やインフレへの見方が端的に書かれる。
  • フォワードガイダンス:中央銀行が「今後はこう動くかも」と事前にヒントを出すこと。
  • レートパス:これからの政策金利がどう推移しそうかという道筋。
  • ETF(現物ETF):株のように売買できる投資信託。現物ETFは実物のビットコインを裏で保有。
  • ETFフロー:ETFに入った/出たお金の流れ(流入=買い超、流出=売り超の目安)。
  • デジタル資産ファンド:暗号資産に投資するファンド全般。週次の資金の出入りが参考材料。
  • 流入/流出:資金が入る/出ること。価格の追い風/向かい風になりやすい。
  • レンジ(保ち合い):価格が上下に挟まれて往復する状態。
  • レジスタンス(抵抗帯):上がりにくい天井ゾーン。売りが出やすい価格帯。
  • サポート(支持帯):下がりにくい床ゾーン。買いが出やすい価格帯。
  • 押し目:上昇トレンド中の一時的な下げ。買い直しポイントになりやすい。
  • 上目線/下目線:相場の基本想定。上目線=上がりやすい想定/下目線=下がりやすい想定
  • 逆張り:レンジの端(高値・安値)で反対方向に仕掛ける手法。
  • ボラティリティ:価格の振れ幅の大きさ。大きいほど短時間で値が動く。
  • VIX(恐怖指数):米株のボラティリティ期待を示す指数。高い=リスク回避、低い=安定しやすい。
  • US10Y:米10年国債利回りの略称。
  • モメンタム:上げ/下げの勢い。強いほどトレンド継続が意識されやすい。
  • 流動性:売買が成立しやすい度合い。流動性狩り(ストップ狩り)=ストップ注文が溜まる価格帯を一時的に突く動き。

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